対イラン制裁の厳格化で米国の一方的勝利との見方が一部ある。それは米国での原油生産拡大、原油輸出増に直結するからだ。
ポンペオ米国務長官の欧州諸国への対イラン制裁協力要請は、イラン原油の引き取り手の急縮小予想につながり、北海ブレント(原油価格の世界的指標)上昇につながった。米国では「シェール革命」で原油の増産基調が続くが、足元ではついにサウジアラビア並みの日量1070万バレルにまで拡大した。輸出量も日量260万バレルを記録する。
他方イランのロウハニ政権は内外で追い込まれる。2015年の核合意枠組みを英独仏を頼りに守り抜こうと…
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