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月刊相撲

土俵を支える 来場者に配られる取組表などを作製 河井秀孝さん(43)

印刷した取組表を手にする河井さん

星取表ソフトで自動化

 社長を務める印刷会社は90年以上、本場所で協会関係者や来場者に配布される印刷物を作製しています。曽祖父から大相撲の仕事をするようになり、私が4代目。会長の父も健在ですが、専門学校を卒業して家業に就いて23年になります。

     作製する印刷物はさまざま。来場者に毎日配布される「取組表」には、片面は全取組と懸賞、片面は幕下上位以上の場所中の成績が刷られています。手にすれば、その日の見どころが分かるパンフレットみたいなものです。他にも、千秋楽後に市販される全力士の成績を記した「星取表」なども作っています。

     取組表は今年初場所からカラーになりました。これは日本相撲協会側が、カラーの「台紙」を準備してくれたから。我々の仕事は台紙の決められたスペースに、黒字で取組や懸賞を割り付けて印字することです。取組表は平日で約1万3000枚、週末で1万4000枚を刷ります。

     20歳から働き始めたのですが、当時は活版印刷で、取組表は職人が活字を一つ一つ拾って作っていました。一方、私は専門学校の卒業論文で、活版印刷にコンピューターで版下となるデータを作る「DTP」を導入できるかを研究しました。

     そして、働き始めて2年目。システム開発会社と協力し、取組表の割り付けを自動的にできるソフトの開発を始めました。また、取組結果をデータベース化する方法を探りました。

     試行錯誤して3年かかりましたが、日々の取組の勝敗を入力すれば、千秋楽後の全力士の星取表が自動的に出来上がるシステムを構築することができました。今は取組表に幕下上位以上の力士の、その場所の成績も記されています。これが可能になったのはデータベース化のおかげです。

     また、翌日の取組をパソコンに入力した段階で、その取組が同部屋同士の対戦になっていないか、または既に場所中に対戦した力士同士の顔合わせになっていないか、これらを審判部とダブルチェックできる態勢も、現在はできています。

     実は取組表に各力士の成績が載るようになったのは、ここ数年の話です。来場者が手にする取組表も徐々に進化しています。

     取組表には、前日の結果を反映しなければならず、スピード感も求められます。来場者が、相撲を楽しむ一助になればと思っています。【聞き手・飯山太郎】


     ■人物略歴

    かわい・ひでたか

     東京都出身。日本プリンティングアカデミー(東京)を卒業後、父徹雄さんが経営する島印刷所に入社し2014年から社長。同社は東京・両国国技館や地方場所の会場内に印刷所を設け、親方衆の名刺なども印刷している。

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