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サッカーマインド

3バック、有効な選択肢=柱谷幸一

 ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向け、日本代表が3バックに取り組んでいる。5月30日のガーナ戦では、最終ラインの中央に長谷部(アイントラハト・フランクフルト)、右に吉田(サウサンプトン)、左に槙野(浦和)と並べた。日本はこれまで4バックで戦ってきた。西野監督は「いろいろな状況に対応できるようにしたい」と、3バックへのトライを話す。

     3バックの利点はピッチの横幅、68メートルを守る人数が増える点にある。3バックと言うが、左右のウイングバック、ガーナ戦で言えば長友(ガラタサライ)と原口(デュッセルドルフ)も守備の時は下がるので、実質は5バックだ。従来の4バックより1人多い。攻撃時には中央に3人がいるので、両サイドは思い切って上がって行ける。

     マイナス要素は、相手が強いと押し込まれてしまうこと。後ろに人数が増える分、中盤から前は減る。クリアしても相手に拾われて、また攻められる。あるいは自陣深くでマイボールにしても、なかなか前へ運べないという危険性がある。

     それでも、W杯で対戦するコロンビア、セネガル、ポーランドには速さ、あるいは高さを持ったストライカーがいて、チーム力も日本より上だ。3バックにより最終ラインのスペースを消すことは、有効な選択肢だと思う。長谷部を本来の中盤に戻せば、いつでも慣れ親しんだ4バックに戻すこともできる。

     前の選手も含め、人数をかけてグループで相手の攻めをしのぐ。ボールを奪ったらやはり、グループで確実に相手陣に運ぶことが必要だ。守から攻へ移る際、相手の最初のプレッシャーをかいくぐることができれば、日本の良さであるパスワークが生きてくる。

     ハリルホジッチ監督時代は、相手守備の裏にまず縦パスを入れることが狙いだったが、FW1人ではキープは難しいし、孤立しがちだった。無理をして慌てなくてもいい。多少スローペースになってもボールを相手陣内で保持し、グループで攻撃を組み立てること。速いテンポで攻め合う展開は、身体能力で上回る相手が有利。走り合いになり、1対1の局面が増えることは避けたい。粘り強く、辛抱強く戦い、勝ち点を狙うことだ。(元日本代表)

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