犯罪の被害にあった人の権利を打ち立てる活動に取り組んできた「全国犯罪被害者の会(あすの会)」は3日、東京都で最終大会を開き、18年間にわたる活動に幕を下ろしました。
あすの会は2000年、犯罪の被害者や遺族が集まって生まれました。それまで犯罪被害者の権利がはっきり認められておらず、被害を回復する制度も十分に整っていませんでした。被害者と家族が声を上げたことによって、被害者が刑事裁判に参加できるようになり、殺人などの凶悪犯罪の時効をなくすといった改革が実を結びました。このため、一定の目的が果たせたとして、解散することになりました。
最終大会には、約250人が参加しました。妻が殺された遺族で、設立メンバーの岡村勲弁護士は「誰もが被害者になる可能性がある。今後を担うのは、国民であり国である」と訴えました。