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街角から

苦悩の始まり エルサレム支局・高橋宗男

 パレスチナ自治区ガザの中等学校(日本の中学、高校)では今、学年末試験が真っ盛り。だが、最上級生のイブラヒム・ザルカさん(18)は試験を受けられなかった。ガザの助手が送ってくれた「殉教者リスト」(アンサール慈善協会発行)をめくると、59番目にイブラヒムさんが載っている。「活発で成績も優秀。大学に進むのを楽しみにしていた」。助手の本業は教師。イブラヒムさんは教え子だった。

     パレスチナ難民が故郷への帰還権を求めるデモが始まった3月30日以降、少なくとも120人がイブラヒムさんのようにイスラエル軍の銃撃で亡くなった。さらに深刻なのは重傷者が非常に多いことだ。負傷者の総計は1万3000人。このうち銃撃を受けた人は3500人に達する。

     「銃創の多くは下肢にあった。足の血管や神経、骨が銃撃で破壊されると、足を切断する可能性がある」。5月17日から5日間、ガザの医療現場を訪問した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長は指摘する。

     負傷者の多くは若い男性だ。将来は一家の大黒柱になるべき人たちだが、障害が残るかもしれない。「デモが終わっても何も終わらない。新たな苦痛が始まる。苦悩の始まりなのです」。清田さんはそう嘆く。

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