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教えて!池上さん

旬なトピック ハワイ島噴火、特徴は?

イラスト・藤井龍二

 <くらしナビ おとなへステップ>

     ハワイのキラウエア火山で激しいふんが続き、住宅が燃えるなどがいが出ています。この火山は日本の火山と違ってようがんがサラサラで、おだやかに噴火することが多いため近くまで行くことが可能ですが、今回はそうもいきません。

    溶岩がサラサラで穏やかな爆発 断続的に続いています

     5月3日、アメリカ・ハワイ島のキラウエア火山のふもとの住宅地で噴火が始まりました。地面の割れ目からな溶岩が流れ出て、住宅がのみまれて燃えてしまったり、けが人が出たりするなどの被害が出ています。

     ハワイはいくつもの島から成り立っています。日本人観光客がよく行くのはオアフ島。噴火しているキラウエア火山はハワイ島にあります。キラウエアとは、地元の言葉で「す」という意味。昔から溶岩が流れ出ていたことがわかります。

     現在の噴火は1983年から断続的に続いています。いつもは溶岩がサラサラと流れて海に落ちていくのですが、今回は、高熱のマグマが地中の地下水や海水とれて、水が水蒸気になるため体積がぼうちょう。爆発的な噴火を引き起こしています。

     火山のマグマは、それぞれの場所によって成分が違い、ねばも異なります。たとえばうんぜんげんだけながさきけん)のマグマは粘りが強いので、火口からすぐには流れず、モコモコと盛り上がった形になります。

     一方、富士山(しずおかけんやまなしけん)や三原山(東京都)では、キラウエア火山ほどではありませんが溶岩がサラサラしているためスムーズに流れ、富士山のような優美な姿になります。

     火山は、地下からマグマと呼ばれるドロドロにけた岩がじょうしょうして噴火をかえすことで誕生します。日本の火山は、地球をおおっているプレートの動きによって生まれます。

     地球の表面にはプレートと呼ばれる岩板が十数枚あります。たとえば日本列島はユーラシアプレートと北米プレートと呼ばれる岩板の上にあります。ここにフィリピン海プレートと太平洋プレートがぶつかり、最初の二つのプレートの下にもぐり込んでいます。下になったプレートの一部が地下で溶けてマグマとなり、地上に上がってきます。ですから、日本の火山は、プレートが地中にもぐり込んでいる付近で生まれます。

     ところがハワイには「ホットスポット」と呼ばれる場所があります。ここでは、地下からマグマだけが上昇してきて噴火するのです。

     ハワイ諸島を地図で見ると、北西から南東にかけて、いくつもの島から成り立っています。これには理由があります。まず、ホットスポットから出た溶岩によって火山が生まれ、島ができます。

     ところが、太平洋プレートが南東から北西に向かって年間数センチずつ動いているため、やがてマグマの上昇は太平洋プレートによってさえぎられ、火山活動は収まります。

     その後マグマは再びプレートを破って上昇します。だから今、オアフ島の火山の噴火は収まりましたが、南東側のキラウエア火山が噴火しているのです。やがてキラウエア火山の噴火も収まり、南東で新たな火山活動が始まるでしょう。

     いまハワイは日本に向かっています。実際に近づくのは数千万年先ですが。<池上彰ジャーナリスト>=「旬なトピック」は第1木曜、「来月の注目ニュース」は最終木曜に掲載します


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