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余録

時計の針が右回りなのは日時計の名残という…

 時計の針が右回りなのは日時計の名残という。古代エジプト人はオベリスクの影で時を計ったそうだが、東から南を通って西に沈む太陽の影は中心から見ると左から右に進む。といっても北半球での話だ▲太陽が北を通る南半球では影は反対に動く。南米ボリビアの主要都市ラパスの議会議事堂には文字盤が正反対で、針も逆に進む時計が設置され、観光名所になっている。「南半球ではこれが自然」という理由だ▲日時計は夜には使えない。そこで考え出されたのが水時計だ。日本書紀には天智天皇治世下の671年に「漏刻(ろうこく)」と呼ばれた水時計が「初めて時を打つ」という記述がある。この日が太陽暦ではきょう10日に当たり、1920年に「時の記念日」に指定された。天智天皇由来の近江神宮(滋賀県)では毎年「漏刻祭」が開かれ、時計業界関係者も訪れる▲日本初の水時計は天智天皇が中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と呼ばれた皇太子時代に自ら作ったとされる。日本初の元号も皇子が関わった「大化の改新」の大化だ。律令国家を打ち立てるにはミクロ、マクロの「時の支配」が必要だったといえるかもしれない▲そういえば、現代にも時間を自在に動かし、権力を誇示してみせた指導者がいる。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長だ。3年前に韓国と30分間ずらした平壌時間を今年4月の南北首脳会談後に元に戻した▲世界の耳目を集める米朝首脳会談が間近に迫った。時代がかったパフォーマンスより、実質的な議論に時間を使ってもらいたい。

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