メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

SUNDAY LIBRARY

池内 紀・評『火環 八幡炎炎記 完結編』村田喜代子・著

鉄の町の繁栄と衰退を背景に激動の戦後を生きる少女の物語

◆『火環(ひのわ) 八幡炎炎記 完結編』村田喜代子・著(平凡社/税別1700円)

 いまは北九州市などと味けない名前だが、その前は若松、八幡、戸畑、小倉、門司の五市が関門海峡から洞海湾にかけて、覇を争っていた。いずれも石炭と鉄を背景に勃興した。かつて洞海湾を川ひらたと呼ばれる「黒ダイヤ」運搬の平底船がひしめいていた。製鉄所の煙突が戦艦の砲門のように屹立(きつりつ)して、それは戦争のたびごとに数を倍増させ、連日連夜、火と煙を噴き、地鳴りのようにどよめいた。

 長編小説『火環(ひのわ)』は「八幡炎炎記 完結編」と銘打たれている。先に出た『八幡炎炎記』は鉄の町…

この記事は有料記事です。

残り1256文字(全文1561文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ORICON NEWS 『銀魂』9月15日発売の『週刊少年ジャンプ』で完結 作者の初連載作品15年の歴史に幕
  2. アジア大会 バスケ4選手が買春か JOC処分、帰国の途
  3. アジア大会 バスケ不祥事、4選手帰国 認定取り消し処分
  4. 夏の高校野球 大阪桐蔭、済美降し4年ぶり決勝進出
  5. 辺野古移設 政府が遅延損害金請求検討 1日2000万円

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです