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ロシアW杯

サッカー 宇佐美、親に誓う雄姿 ふすま穴だらけ/「練習しやすく」戸建て購入

サッカー日本代表の宇佐美貴史の父和彦さん(左)と母美紀さん。2人の後ろには「人生楽しもう」と書いた宇佐美の字が掲げられている=京都府長岡京市で、丹下友紀子撮影

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場する日本代表。熱狂的なJリーグ・ガンバ大阪サポーターの両親に支えられ、MF宇佐美貴史(26)=デュッセルドルフ=は初めてのW杯に挑む。

     3人兄弟の末っ子として生まれた。兄卓也さん(31)が地元・京都府長岡京市のサッカースポーツ少年団でプレーしていたことから、1歳になる前からボールを蹴った。サッカーをするのに邪魔になるとおむつを自ら外し、家の中でも何時間もボールを追いかけて走る。ふすまは穴だらけ。家族が見ているテレビの前をボールが行き来するのは日常の光景だった。

     当時、団地の一角に住んでいた宇佐美家だが、宇佐美が成長するにつれ「下に物音が響くので、一軒家でないと無理になってしまった」と父和彦さん(55)。宇佐美が自由にボールを蹴れる環境を作るため、グラウンドが近い場所を探し一軒家を購入。5歳になったのをきっかけに引っ越した。

    宇佐美貴史

     週末には両親に連れられてスタジアムでガ大阪の試合を観戦した。途中で集中力が切れる2人の兄とは対照的に、柵にへばりついて目の前の選手のプレーにかじりついた。平日には母美紀さん(57)の自転車の後ろに乗り、ガ大阪の練習場にも通った。

     買ってほしいとねだったのはスパイクとボールだけ。テレビやカードゲームにも一切の興味を示さず、幼稚園に入園する前から「プロになる。日本代表になる」と口癖のように言った。そんな息子を両親は「否定だけはしないでおこう」と、「なれる、なれる」と伸び伸びと成長させた。

     スカウトを受け中学生からガ大阪の下部組織に入り、2009年に高校2年でプロデビュー。11年には19歳でA代表入りと、幼い頃からの夢を次々と実現させた。宇佐美は両親について「サッカーに全力で取り組ませてくれ、自分で全てを決断できる環境を作ってくれた。いろんな選択肢を持てるまでに成長できたのは、両親の見えないサポートが大きかったから」と感謝の言葉を述べる。

    プレーする小学生時代の宇佐美貴史=両親提供

     W杯が開幕する14日は母美紀さんの誕生日。ロシアの地に応援に駆けつける両親に、自らの雄姿で数日遅れながらプレゼントを贈るつもりだ。【丹下友紀子】

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