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社説

小中学校のブロック塀対策 通学路の安全を最優先に

 大阪府北部を中心とする地震で小学校のブロック塀が倒壊し、女児が犠牲になった。この事態を受けて、文部科学省は全国の教育委員会に緊急点検を要請した。

     大阪府高槻市のケースでは、震度6弱の地震で、学校のプール沿いにあるブロック塀が通学路に倒壊した。高さ3・5メートルと建築基準法の規制を大きく超え、強化策も施されない違法状態のまま放置されていた。

     ブロック塀は、外部からプールへの視線を遮る意味もあったのだろう。同様の「目隠し」対策は多くの学校で実施している可能性がある。

     建築基準法などに違反していないか、危険な塀はすぐにリストアップし、速やかに対策を講じなければならない。防護ネットや金属フェンスといったより軽量な材質の使用も進めるべきだろう。

     今回の事態で改めて指摘しなければならないのは、学校を囲うブロック塀が学校の安全対策の死角になっていたことだ。文科省は実態を把握していなかった。

     学校の耐震化は、校舎や体育館など建物を優先に進められてきた。子供たちが日中の時間の大半を過ごす場所というのが理由だ。

     文科省調査では昨年4月時点で、公立小中学校約11万7000棟のうち、98・8%で耐震化が完了している。講堂などの「つり天井」も97・1%で落下防止策が済んでいる。

     同省は昨年2月、公立小中学校のブロック塀などを定期的に点検するよう各教委に通知している。ただ、チェック項目は亀裂や傾きの有無などだった。対応が後手に回っていたのではないか。

     ブロック塀の危険性は、1978年の宮城県沖地震でクローズアップされた。18人が下敷きになり亡くなっている。これを教訓に、建築基準法施行令が見直され、高さ制限の引き下げなど規制が強化された。

     だが、40年たって危険性に対する意識が風化していたのではないか。自治体の財政事情もあるだろうが、学校の安全確保は譲れない。

     今回の地震では、通学路での見守り活動に向かう途中だった80歳の男性も民家のブロック塀の下敷きになり亡くなった。民間や地域も協力し、通学路の安全を再点検し、必要な手立てを講じる必要がある。

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