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経済観測

トランプ流脅迫の行方=インターネットイニシアティブ会長・鈴木幸一

 「何をするかわからない」「どこまで本気なのか、予測がつかない」。その評価は否定的なものが多いのだが、ともあれ想定外の時間軸で北朝鮮との首脳会談を実現したトランプ米大統領の、戦後長い時間をかけて築き上げてきたグローバルなスキームを壊しかねない言動や行動に、世界が振り回され続けている。

     交渉術の天才と自負するトランプ氏のことだから、あらゆる言動や行動は、ひたすら米国を優位にする結果を得るための交渉術だ。そのプロセスが大胆で、とっぴな行動様式に世界が戸惑い続けているだけのことかもしれない。

     4500億ドル相当もの中国製品に高関税をかけるという常識外れの言動も、トランプ流交渉術の脅しに過ぎないと受け流すこともできず、本当に貿易戦争に進みかねないという危惧の方が強くなってきている。米国企業の収入の70%以上が国内市場によるものであるというのが、貿易戦争における交渉術を支えるカードなのだろうか。

     ITという巨大な技術革新が経済のグローバル化を加速し、そのIT産業のプラットフォームをつくりあげ、世界をリードしている米国が、あえて世界経済に背を向ける政策を実現しようとする交渉術は、米国にとってマイナスでしかないと思うのだが。

     先週、いまや超大企業となった中国・深センの企業を訪ねたが、その発展のスピードとスケールの大きさに感動させられる。深センは人口1500万人の大都市だが、経済特区としての開発が始まった約40年前はひなびた寒村に過ぎなかった。国内だけで14億人を超える市場を持つ中国と、巨大なグローバル市場を物差しの基準として事業を計画する米国のIT企業のことを考えると、日本はいつまでノホホンとしているのだろうかと、がっかりするのである。

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