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はやぶさ2

頑丈なエンジン追い求め リュウグウ到着

はやぶさ2のイオンエンジンを開発した西山和孝・宇宙航空研究開発機構准教授。手前の装置でイオンエンジンの中和器の耐久試験が行われている=相模原市中央区のJAXA相模原キャンパスで2018年6月19日、池田知広撮影

 小惑星探査機「はやぶさ2」を2億8000万キロのかなたの小惑星リュウグウまで送り届けた立役者は、主エンジンのイオンエンジンだ。初代はやぶさではトラブルが相次いだが、改良と耐久試験を重ね往路を無事に乗り切った。開発と運用を担当した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の西山和孝准教授(47)は「そう簡単には壊れない」と自信を見せる。

 イオンエンジンは、搭載したキセノンガスを電離してプラスの電気を帯びたイオンに変え、マイナスの電気を帯びた電極に引き寄せられるのを利用して噴射し、推進力とする仕組みだ。地上では1円玉を動かすほどの力しかないが、宇宙空間で長時間連続運転することで、探査機を大きく加速できる。

 噴射したキセノンは「中和器」という装置によって電気的に中性に戻す必要があるが、初代はやぶさでは4台の中和器のうち3台で劣化や故障が相次ぎ、一時は帰還が危ぶまれた。西山さんは当時、管制室に入り、プロジェクトメンバーで最長となる1600時間の運用を担当し、危機を乗り切るのに貢献した。

 はやぶさ2のイオンエンジンに使われている中和器と同じものは、今でも実験室で耐久試験が行われており、既に目標の2万時間を大幅に上回って4万9000時間の運転に耐えている。

 はやぶさ2のイオンエンジンは今月3日にひとまず役割を終えて停止した。西山さんは「手を動かし、モノを動かす時間に比例して自信がつく。往路完走は当然、できると思っていました」と語る。「地上でモノを作るまでが勝負。とことんやり尽くした」との自負があるという。

 「宇宙で動かせなきゃ、おもちゃに過ぎない。実験室で終わるつもりはないですから」と西山さん。イオンエンジンは復路でも活躍する予定だ。【池田知広】

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