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メキシコ大統領選

対米強硬派候補が優勢 7月実施

 【ワシントン山本太一】メキシコのペニャニエト大統領の任期満了に伴う大統領選が7月1日、実施される。複数の世論調査によると、汚職や治安を抑止できない与党への不満の受け皿になっている左派の元メキシコ市長、ロペスオブラドール氏(64)が優勢だ。隣国の米トランプ政権に強硬的な姿勢を示しており、当選すれば両国関係が冷え込む可能性がある。

     2006年、12年の大統領選でロペスオブラドール氏は、いずれも小差で次点だった。14年に左派政党「国家再生運動(Morena)」を結党し、3度目の大統領選に挑戦している。

     ロペスオブラドール氏が優位に選挙戦を進める背景には既成政党への不信感がある。与党・中道右派「制度的革命党(PRI)」は、ペニャニエト氏が夫人宅購入に絡み建設会社から賄賂を受け取った疑惑が浮上し、逆風に。PRIの幹部や所属州知事も汚職で逮捕が相次ぐ。政府と麻薬カルテルとの「麻薬戦争」が激化し、17年の殺人件数は約2万5000件で1997年以降の統計で最悪だった。今年1~3月も約8000件で前年同期比で2割増加。治安対策でも現政権は国民の支持を得られていない。

     PRIが下野した00~12年に政権を握った中道右派「国民行動党(PAN)」に対しても「既成政党は機能不全に陥っている」との批判が渦巻く。

     ロペスオブラドール氏は公約として、公共事業に絡む汚職や無駄な支出を調べ、浮いた財源を年金支給や最低賃金の増額に充てると主張。「一部の層の既得権をなくす」として大統領の給与も減額する方針で、国民の4割を占める貧困層を中心に支持を広げる。軍主導による治安対策を見直し、司令塔となる「公共治安省」の創設を主張している。

     また、メキシコ人に対し侮辱的な発言を繰り返すトランプ米大統領について、ロペスオブラドール氏は「無礼な態度をやめなければ、思い知らせてやる」などと激しい言葉で応じていることも人気拡大につながっている。輸出の8割を占める米国への経済依存を減らすとも主張し、当選すれば対米関係がさらに悪化する恐れがある。

     地元調査会社が24日発表した世論調査結果によると、支持率はロペスオブラドール氏が37.7%、PANのアナヤ前党首(39)が20%、PRIのミード前財務公債相(49)が17.7%。新大統領は12月に就任する。任期は6年。

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