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社説

2代目はやぶさの挑戦 太陽系の歴史探るロマン

 日本の探査機「はやぶさ2」が、小惑星リュウグウ上空の目的地に到着した。「人類未到の天体」での探査活動が本番を迎える。太陽系の成り立ちや生命の起源に迫る成果が得られることを期待したい。

     宇宙航空研究開発機構(JAXA)によれば、2014年12月の打ち上げから約3年半で、約32億キロを飛行した。機体は健全だという。

     小惑星イトカワから試料を持ち帰った初代はやぶさは、姿勢制御装置やエンジンの故障などトラブルが相次いだ。順調に往路を終えることができたのは、その経験を生かし、機器の改良を重ねた成果だろう。

     はやぶさ2はリュウグウの周辺に1年半滞在する。計3回着陸してリュウグウの試料を採取し、20年末に地球に帰還する計画だが、いくつもの難関が待ち受けている。

     まずは約2カ月かけて、直径約900メートルのリュウグウの地形や重力、組成などを調べ、8月下旬に着陸地点を決める。到着前の観測で、表面は岩の塊が多いことが分かっており、安全に着陸できる場所を見極めることが最初の関門となる。

     来春には、金属弾を撃ち込んでクレーターを作り、小惑星内部の物質を採取する世界初の試みに挑む。これが探査活動で最大の難所だ。

     地球の水や有機物は、小惑星が運んできたとする仮説がある。リュウグウは太陽系誕生時の姿をとどめており、風化していない内部試料は、太陽系の歴史や生命誕生の謎を解き明かす手がかりになる。

     リュウグウの名は、試料回収の成功を願い、玉手箱を持ち帰る浦島太郎の物語にちなんでつけられた。

     はやぶさ2には、独仏が開発した着陸機も搭載された。日本と同様に小惑星からの試料回収を目指す米航空宇宙局(NASA)とJAXAは協定を結び、試料の一部を交換することになった。こうした国際協力の広がりは、日本が宇宙科学探査で高く評価されていることの表れだ。今回の探査を着実に成功させ、存在感を更に高めてもらいたい。

     では、その成果をどう生かすのか。JAXAは火星の衛星の探査計画などを検討しているが、まだ正式決定はされていない。はやぶさ2の活躍は、日本の太陽系探査の今後を改めて考える契機にもなる。

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