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大岡信と戦後日本

/4 朝鮮戦争の時代 暗鬱な青春の感覚を定着

 大岡信(まこと)の東京での学生時代はほとんど戦後の占領期と重なる。彼は後年、大学の頃をこう書いている。

 <朝鮮戦争の時代である。血のメーデー、火焔(かえん)ビンの時代。武井昭夫(てるお)が全学連の伝説的な委員長として活動した時代。(中略)国文学科研究室は東大でも最も急進的な研究室のひとつだったように思うが、ぼくはあまり出入りしなかった。活動家たちの自信と自恃(じじ)にみちた叱咤(しった)激励は、肉体的にどう仕様もない違和感をよび起すのだった。(中略)ただ、詩だけは信じられると思っていた。ぼくが言葉を書くと、その言葉はたしかに呼吸し、動きだすように思われた。>(「わが前史」1963年、『大岡信著作集第1巻』)

 今年6月の米朝首脳会談で六十数年ぶりの「終結」が話題となった朝鮮戦争は50年に勃発した。全学連は全…

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