メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

【お知らせ】現在システム障害のため一部の機能・サービスがご利用になれません
シベリア抑留

抑留者情報、データ化し活用を 富田武・成蹊大名誉教授

富田武・成蹊大名誉教授=栗原俊雄撮影

 シベリア抑留は、日本現代史上の大きな悲劇でありながら、国の補償やアカデミズムによる研究が遅れていた。その実態解明などを国に課す「シベリア特措法」が議員立法で成立してから6月で8年。抑留研究の第一人者、富田武・成蹊大名誉教授(日ソ関係史)は厚生労働省が保存している「個人登録簿」の公開とデータベース化を訴えている。

     抑留された日本人はおよそ60万人。日本政府はロシアから50万人以上の登録簿をマイクロフィルムで提供されている。ソ連は出生地や投降した日、収容所の移動歴などを調べ、記録した。亡くなった場所や病歴と治療歴を記したものもある。遺族にとっては抑留された親族がどのような生活を送り、あるいはどこでなぜ亡くなったかを知る貴重な資料だ。

     だが、厚労省は「個人情報」を理由に、研究者やジャーナリストなどの第三者には非公開。そもそも、登録簿の存在を知らない遺族も多い。このままでは膨大な1次資料が誰も利用できないまま、「死蔵」される恐れがある。富田氏は、家族の名前や資産状況など「法で保護される個人情報は黒塗りにすればいい」と言う。50万件を分析すれば、抑留経験者たちの移動のパターンや主な死因、亡くなった時期などが明らかになる。これは特措法の理念にもかなう。

     富田氏はロシア公文書館で、ソ連に死刑判決を受けた日本人の名前を探し出し発表するなど、独力の調査を進めている。5月にはデータベース化の具体的な方法を厚労省に申し入れた。「ロシア語が読め、抑留問題に精通している研究者に委託すべきだ」と話している。【栗原俊雄】

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 日産会長逮捕 ゴーン神話「数字の見栄え良くしただけ」
    2. 日産 ゴーン会長を解任へ 「会社資金を私的に流用」
    3. 日産会長逮捕 再建神話、地に落ち 社員に衝撃と動揺
    4. 暴行容疑 元レスラー長与千種さんの髪つかむ 男を逮捕
    5. 高校野球 練習試合で頭に死球、熊本西高の生徒が死亡

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです