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改善主義

ボクシング スポーツは人生を映す=村田諒太

 (カットは直筆)

     先日まで次戦に向けてのキャンプでした。走り込みがメインですが、走るという単純な作業はさまざまなことを教えてくれます。

     長距離ですと、走り始めはどれぐらいのペースで走れば良いのか、余計な体力を使う走り方になっていないかなど。短距離なら、自分の足の回転が自分のイメージと誤差があるかどうか、力感はどれぐらいが良いかなど、いろいろなことを確認できます。

     そして、何より大切なのは、けがをしないように1週間しっかり走り切ること。まだ余力があるからといって1日で追い込み過ぎた結果、1週間のトータルとして走る量が減ってしまったりするなど、ボクシングだけでなく人生にも通じることを教えてくれます。

     話を変えまして、世間はサッカーのワールドカップ(W杯)一色ですね。大会前に「弱い」と言われた方が、活躍するものなのでしょうか。期待されているのにダメなこともままあるのは、プレッシャーからでしょうか。

     スポーツは、やってみて初めて分かることばかりで、本当に「結果論」だなとつくづく思うのです。コロンビアとの初戦で、日本が開始3分でレッドカードの反則によるPKを得るなんて、だれが予想するでしょうか。

     人生もそういうものなのでしょうか。無駄な予想はせずに、ただやってみる。そうして出た結果を、そういうものだとして受け入れる。そんなものかもしれません。

     しかし、一つ言えることは、チームに不満のある状態では活躍は望めないということです。トレーナーやマネジャーとの関係が悪いのに、良い試合をしているボクサーなど、見たことがありません。

     これだけは「結果論」ではなく、チーム一丸となれる状態が良い結果を招くということは、僕自身がよく見てきました。会社経営などにも当てはまるのかもしれません。

     スポーツは人生を映し出す--。そう思わせてくれる、トレーニングキャンプとW杯です。=次回から毎月第4水曜日掲載


     ■人物略歴

    むらた・りょうた

     奈良県出身。帝拳ジム所属。南京都(現京都広学館)高、東洋大卒。2012年ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級で金メダル。13年にプロ転向。昨年5月の世界ボクシング協会(WBA)ミドル級王座決定戦でアッサン・エンダム(フランス)に敗れたが、同10月の再戦でTKO勝ちし世界王者に。今年4月15日にはエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)に八回TKO勝ちし初防衛に成功。通算15戦14勝(11KO)1敗。

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