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ふくおか探索

芦屋歴史の里 視覚的に地域学ぶ 港町の往時、企画展で紹介 収蔵する史料は1万6000点

「おかみさんの旅日記展」の準備を進めている山田克樹さん
中世の芦屋釜の製造拠点を模したジオラマ。町外にも貸し出されている
膨大な記録を残した農民の企画展。野菜を積んだ大八車(手前左)などを使って分かりやすい展示を心掛けた

 芦屋町の「芦屋歴史の里」は響灘と接する遠賀川の河口に開かれ、古くから交通や物流の要所として栄えた地域を紹介する町立の歴史資料館。中でも年2回開く企画展は「芦屋の歴史を『等身大』で伝えよう」と学芸員の山田克樹さん(55)が知恵を絞って作り上げる“逸品”ぞろいだ。【奥田伸一】

     日本の近現代史に影響を与えた一族。明治・大正期に商店が家庭に配ったチラシ。田畑の収穫高や気温など膨大なデータを書き残した農民。国指定重要文化財の「芦屋釜」の中世の製造拠点。戦前の飛行場から離発着した軍用機--。

     いずれも近年、歴史の里で開催した企画展のテーマ。多彩かつ全て地元と縁の深いものばかりが並ぶ。

     町の人口は現在は約1万3900人で、航空自衛隊の基地や競艇場が目立つ程度。しかし平安時代中期から港町として栄え、江戸時代には「芦屋千軒、関(現在の山口県下関市)千軒」と称されるほど回船問屋がひしめいた。山田さんは、長く人やものが行き交う歴史を刻んだことが多くの史料を残し、多様な人材を輩出した要因とみる。

     加えて昭和40年代には町内の郷土史家が史料を熱心に収集し、町に歴史の里の前身の資料館建設を働きかけたほど歴史熱が高い土地柄。現在収蔵する史料約1万6000点は、大半が郷土史家が集めたという。点数、内容とも「町立としては胸を張れるレベル」と山田さんは自負する。

     豊富な史料を基に、芦屋の多様な歴史をどうやって分かりやすく伝えるか。山田さんは「視覚に訴える」ことを心掛ける。膨大な記録を残した農民の企画展は、野菜を載せた大八車を置き、農民の業績であることを強調した。芦屋釜の製造拠点はジオラマを職員と手作りした。展示に込めるメッセージはさりげなく。軍用機の企画展は4年前、戦後69年目の夏をまたいだ。

     今月18日から開催するのは「古地図でたどるおかみさんの旅日記」。江戸後期に伊勢神宮(三重)や善光寺(長野)などを巡った商家の女性4人の旅程を60点の地図で紹介する。当時は現代とは異なり、自由な移動は制限されていた。そんな時代に半年かけて約3200キロを旅したおかみさんたちの道中やいかに?。展示は12月2日まで。


    芦屋歴史の里

     芦屋町山鹿1200。北九州市営バス折尾駅(北九州市八幡西区)発山鹿郵便局前バス停から徒歩15分。車は国道3号今古賀交差点(遠賀町)から県道や国道495号を北に10分。開館は午前9時~午後5時(月曜休館、月曜祝日の場合は火曜)。一般200円、小学生100円。093・222・2555。

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