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社説

西日本豪雨災害と避難所 助かった命のケア万全に

 記録的豪雨に見舞われた西日本の被災地は、30度を超える暑さが続く。浸水被害に遭った岡山県倉敷市の住民らが身を寄せた避難所には冷房がなく、うちわをあおいで暑さをしのいだ。熱中症で体調を崩し救急搬送される人も出てきている。

     道路の大半が寸断され孤立状態に陥った広島県呉市には水や食料がほとんど届かない。給水所では水を求める人たちが長い列を作った。

     総務省消防庁によると、避難所は15府県で約580カ所開設され、1万人以上が避難した。ただ、一部の自治体では避難所数の確定に手間取り、集計が遅れている。

     広域で同時多発的に発生したことが被害の全容把握を困難にしている。助かった命を守るために万全の態勢で取り組んでもらいたい。

     まず必要なのは十分な食料品や水、生活必需品だ。健康や衛生面を考えると簡易式のエアコンやトイレは欠かせない。

     避難生活でストレスを感じる人もいよう。過去の災害ではエコノミークラス症候群で亡くなる人が出た。災害派遣医療チーム(DMAT)の見回りは健康管理に役立つはずだ。

     避難所には身内を亡くした人もいる。傷付いた心のケアをするためにカウンセラーの巡回も大切だ。

     土砂崩れや浸水被害からの復旧は簡単でなく、避難生活は長引く見通しだ。仮設住宅などの確保が必要になるだろう。

     自宅で孤立している人たちへの支援の手は届きにくい。把握を急ぎ、支援から漏れないようにすべきだ。

     被災した自治体は足元の復旧業務に手いっぱいだろう。災害対策の司令塔を担う政府は、被災地の要請を待たずに食料などを輸送する「プッシュ型支援」に着手した。2016年の熊本地震から採用しているが、重要なのは必要な物資を必要な場所に届けることだ。

     被災地では山陽自動車道をはじめ多くの道路がまだ通行止めになっている。幹線道路の復旧を急ぎ、食料品や生活必需品の大量輸送が可能になるよう力を尽くすべきだ。

     10日には広島県府中町の川が氾濫して避難指示が出た。地盤が緩んでいるため2次災害の危険がある。政府、自治体、民間が総力を挙げて支援体制を整えなければならない。

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