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将棋

第76期名人戦七番勝負 佐藤天彦名人-挑戦者・羽生善治竜王 第6局の9

初めての「成」 観戦記・椎名龍一

 [後]8七歩と金取りに打たれ、佐藤が9八に金をかわしたのが図の局面。

 序盤研究が進んだ影響からか、ここ数年は1日目の早い段階で戦いが起こり2日目には大勢が決して早い終局を迎える将棋が多かったが、本局は久々に名人戦らしい終盤のたたき合いだ。両対局者の集中力と気迫は当然ながらメーターの針がマックスに振り切れているはずだが、修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富な両者は、こんな過酷な状況にもかかわらずポーカーフェースを保ち続けている。

 図から羽生は[後]5四金と目障りな垂れ歩を取ったが、局後に「先に[後]7八歩成を利かすべきでした」…

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