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西日本豪雨

DHEAT、初派遣 長崎→岡山へ 健康危機管理の専門家

 大規模災害後に被災者の健康管理をサポートする「災害時健康危機管理支援チーム」(DHEAT=ディーヒート)と呼ばれる専門集団が12日、厚生労働省から岡山県に派遣された。今年3月に運用が開始され、被災地への派遣は全国で初めて。避難生活の長期化による感染症の発症やエコノミークラス症候群などによる災害関連死を防ぐため、必要な人材や物資を把握し、供給する調整役を担う。

     DHEATは各都道府県が1チーム5人程度を被災地に派遣する仕組み。人員を交代しながら数週間から数カ月活動する。メンバーは厚労省で研修を受けた都道府県所属の医師や保健師、管理栄養士などで、被災自治体の保健所などに入る。

     今回は、岡山県が派遣を要望し、厚労省が調整して長崎県から5人のチームを派遣した。岡山県倉敷市羽島の県備中保健所を拠点に、1週間ごとに人員を交代させながら約3週間活動する予定。

     この日、報道陣の取材に応じたチーム責任者の宗(そう)陽子・長崎県南保健所長(47)は「医療機関の被災状況や、避難所にいる被災者の健康状態について、まずは情報収集したい。どこにどんなマンパワーが必要かを検討し、課題解決につなげるつもりだ」と話した。

     DHEATは、2011年の東日本大震災や16年の熊本地震で、震災後の公衆衛生のサポートが不十分だった反省から、厚労省が派遣体制を整えた。16年から各都道府県の希望者を集めて研修しており、修了者は1000人を超える。

     消毒液の需要の把握や配給の調整、感染症が発症した時の医療スタッフの配置など、仕事は多岐にわたる。「被災家屋を片付けた際に履いた長靴は不衛生なので避難所に土足で入らない」「配給された食べ物をもったいないからと取っておかない」など、感染症や食中毒対策を周知徹底する。【山田毅、小林一彦】

    九州・山口からも続々

     豪雨被災地からの要請などを受けて、九州・山口からも職員派遣が相次いでいる。被災者の健康管理を支援する保健師チームの他、断水で水不足にあえぐ被災地に向けて、少なくとも11自治体の給水車や職員らが12日までに被災地入りした。

     山口県は12日、保健師ら職員6人を広島県熊野町に派遣した。県庁であった出発式で、保健師の中司ひかりさんが「現地にいる職員や保健師に寄り添いながら活動したい」とあいさつ。県は8月2日まで10班30人を派遣する予定で、感染症予防や健康相談にあたる。

     断水と猛暑で水不足が続く広島、愛媛両県のため、福岡、佐賀、長崎、大分、鹿児島各県から少なくとも11自治体が給水支援に乗り出している。

     北九州市の上下水道局職員らのチームは広島県江田島市で、佐賀市のチームは広島県尾道市で9日から給水車などを入れて活動中。自治体以外では、第10管区海上保安本部(鹿児島市)は巡視船さつまを11日に広島県三原市の糸崎港に派遣し、給水支援している。

     この他、熊本県は広島県教育委員会の要望を受けて、学校支援チームとして職員を同県に派遣。熊本地震の経験を生かして、学校再開の進め方や児童生徒の心のケア対策などを支援していく。【佐藤緑平、平川昌範】

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