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西日本豪雨

ごみの山、手回らず 衛生面も課題 岡山・真備

 西日本を襲った豪雨の被災地で、大量に排出されたごみの処理問題が深刻化している。地区の約3割が水没した岡山県倉敷市真備(まび)町では、空き地や田んぼの一角に泥水につかった家具や家電の災害ごみ、生ごみなどが山積みにされ、異臭が漂い始めている。こうした場所は、地区内で少なくとも10カ所以上で確認された。厳しい暑さが続いており、ごみの片付け作業時の感染症対策も含め、衛生面の問題も懸念される。【土田暁彦、竹田迅岐】

     真備町地区は1級河川の高梁川の支流が決壊し、広範囲で浸水被害が出た。11日昼、地区北部にある住宅街の空き地に、住民らが軽トラックなどで次々に訪れ、家財道具や電化製品、衣類などのごみを置いて去って行った。この空き地では水が引き始めた10日ごろから、ごみが集まり始めた。泥まみれの家電や家具などが50メートル以上にわたって高さ2メートルほど積み上がる。ポリ袋に入ったジャガイモなどの生ごみもあり、鼻をつく臭いが漂う。

     自宅1階が水没した近所の女性(75)も、壊れた冷蔵庫や服、布団を持ってきた。夫と2人暮らし。女性は「部屋の片付けをしないといけない。申し訳ないけど、ここに捨てるしかない」とうなだれた。

     市は11日、町内に急きょ災害ごみの仮置き場を1カ所開設したが、回収のめどは立たない。市は主に家庭ごみなどの通常の収集業務に追われており、人手が全く足りない状況だ。担当者は「今後もごみが増えるだろうが、有効策がない」と明かした。

     土砂被害が広範囲に及んだ広島県呉市でも、ごみ処理が問題になっている。市内には処理施設が2カ所あるが、1カ所は断水の影響で焼却炉の冷却システムが稼働しない。呉市も仮置き場を設けて受け入れを始めたが、担当者は「いつになったら回収できるのか見当もつかない」と嘆く。

     一方、ごみの片付け作業には感染症への警戒が必要だ。日本環境感染学会は10日、被災地での予防策を公表。厚手の手袋や防じんマスク、肌が露出しない服の着用を呼びかける。学会によると、泥水には下水や家畜のふん尿などが含まれ、けがをすると傷口から破傷風菌などに感染する恐れがある。ダニや蚊、土ぼこりへの対応も必要になる。賀来満夫理事長は「体調に異変を感じたらすぐに医療機関を受診してほしい」と話す。

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