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まちだシルクメロン みずみずしく上品な甘み 最新技術で商品化実現 /東京

 フルーツの定番、メロンのおいしい季節がやってきた。東京都町田市では、地元の中小企業が最新のテクノロジーで開発した「まちだシルクメロン」が話題という。技術者たちの知恵が結集した果物の開発にはどんな苦労があったのだろう。【賀川智子】

     同市小山ケ丘の閑静な住宅街の脇から車で小道を上ると、小高い丘にビニールハウスが3棟見えた。中に入ると、頭上にエメラルドグリーンのメロンがたわわに実っていた。試食してみると、みずみずしい食感と、上品な甘みが口いっぱいに広がった。

     メロン栽培のきっかけは2009年だった。町田には半導体や光学ガラスなどの先端技術を持つ中小企業が集まる「テクノパーク」がある。景気低迷の中、商工会議所工業部会で新しい産業活性策を話し合った。「自分たちの技術力を生かした農作物を作ろう」。メロン作りが提案され、賛同した市内外10社の共同事業としてスタートした。

     ただ、メンバーに農業経験者はいない。文献を読み、熊本や静岡などの栽培農家にも視察に出かけた。その結果、チャレンジしたのは、国内メロンでは例のない「水耕栽培」だった。開発の中心メンバーで「まちだシルク農園」代表取締役の林大輔さん(64)は「とっぴな話だと逆に挑戦してみたくなる」と笑う。

     林さんの本業は、エアノズルなどを製造する機器メーカーの代表取締役だ。自社の技術を応用し、栽培槽内の肥料水を均等に循環させるよう工夫した。1年の試行錯誤の末、最大の課題であった「根腐れ」を克服したのだ。

     10年、メロンの水耕栽培は実を結び、「町田式新農法」として特許を取得した。その後も改良を重ね、15年夏に商品化が実現した。メロンの名は「まちだシルクメロン」だ。町田がかつて八王子から横浜港に絹を運ぶ「シルクロード」の中継地だったことにちなんだという。

     低コストで高品質のものを大量に--。それが同農法の特徴で、1株から平均30~40個ものメロンが収穫できる。通常の農法では1株せいぜい1~4個だ。また、レーンごとに発芽期をずらし、年中収穫ができるようにした。温度や培養液の濃度は自動管理のため、常勤スタッフは1~2人と通常の半分以下で済む。

     林さんが抱負を語る。

     「先人たちが切り開いてくれた手法に自分たちの技術を加え、精度を高めるのは農業も工業も同じ。これからも世の中の人に役立つものを作り続けていきたい」


    取扱店◇

     町田ツーリストギャラリー(町田市原町田4の10の20ぽっぽ町田1F、電話042・850・9311)。まちだシルク農園HP(http://www.machida-melon.jp/)。販売は「ゴールド」(糖度14度以上、1.1キロ以上)8640円、「ブロンズ」(糖度12度以上、1.0キロ以上)4320円(インターネットの場合は別途代引き手数料が必要)。そのほか、市内の洋菓子店など5店でメロンを使用したスイーツやキャンディーを販売している。


    シンプルレシピ

     ◆生ハムメロン◆

    <材料>(2人分)メロン8分の1カット、生ハム適量、黒こしょう、オリーブオイル適量

    <作り方>(1)メロンはスプーンなどで種を取り、皮を取り、食べやすい大きさにカットする。(2)カットしたメロンに生ハムを巻く。(3)お皿に盛りつけ、お好みでオリーブオイルと黒こしょうをかける。


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