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社説

都市対抗大会きょう開幕 野球と仕事の「二刀流」を

 第89回都市対抗野球大会がきょう東京ドームで開幕する。出場32チームの熱戦に期待したい。

     西日本豪雨の被災地、東広島市に拠点を置く伯和(はくわ)ビクトリーズの選手は、記録的な大雨に襲われた先週末、合宿所周辺に流入した土砂の除去や、水につかった車の撤去などに自発的にあたった。

     社員の士気向上などとともに地域貢献は社会人野球の役割の一つだ。「懸命にプレーする姿を見せて地域に元気が出れば」と大会に臨む。

     初出場のトヨタ自動車東日本(岩手県金ケ崎町)は東日本大震災翌年の2012年春に創部された。東北復興の一助にとの思いも込めて大舞台に挑む。

     大卒選手中心の社会人球界にあって、工場で働く高卒選手が6割を占める。創部7年目の若いチームは大会に活気をもたらすだろう。

     バブル経済の崩壊やリーマン・ショックから時はたつが、社会人野球は依然厳しい環境にある。

     日本野球連盟への登録数は、企業チームより地域の愛好家などが所属するクラブチームが圧倒的に多い。

     その中、北海道ガスなど企業チームが七つ増えて94になった。90台に戻るのは02年以来16年ぶりだ。

     北海道は一昨年秋以降、企業チームが一つに減った。活性化につなげようと設立されたのが北海道ガスだ。野球を通じて地域や社員、職場の一体感を醸成したいとの企業人の強い思いを感じる。

     昨年優勝したNTT東日本(東京都)の飯塚智広監督も信念の人だ。

     現役の頃は自分さえ打てればと考えていた。しかし、現役を引退し、応援する側に回った時、野球部を支える人の多さと熱意を知った。今は「勝っても社員に愛されなければ意味はない」と指導にあたる。

     社会人野球の祖といわれるのは明治初期、東京・新橋の鉄道技師らが作った「新橋アスレチック倶楽部」だ。日本初の本格的なチームとされ、設立から今年で140年になる。

     以降、実業団チームが次々生まれ1927年の第1回都市対抗大会へと社会人野球の歴史は紡がれる。

     働きながらプレーする素晴らしさは、黒獅子旗に懸ける選手に受け継がれている。野球と仕事の「二刀流」をこなす選手たちの祭典だ。

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