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西日本豪雨

母の日の写真、最期に 流された実家の跡で涙

梅河団地で被災し亡くなった田中美智子さんの自宅跡地を訪れた長男美樹雄さん。自宅は跡形もなくなっていた=広島市安芸区矢野東で2018年7月12日午前10時27分、大西岳彦撮影

広島の梅河団地 土砂崩れで甚大な被害

 「最後は『お父ちゃん、助けて』って言ったんじゃないかな」。土砂崩れで甚大な被害が出ている、広島市安芸区矢野東の梅河(うめごう)団地。ここで犠牲になった田中美智子さん(79)の長男美樹雄さん(48)=同区=は12日、流された実家の跡を初めて訪れ、涙を流した。

 美智子さんは夫の実さんを15年前に亡くした。6日午後9時ごろ、美樹雄さんは豪雨で1人暮らしの母が心配になり電話をかけたが、つながらなかった。

 警察から連絡を受け、遺体の身元を確認するため市内の病院に駆けつけた。今年の母の日、梅河団地の家を訪ねてカーネーションを贈り、その時に一緒に撮った写真が、身元確認に使われた。「普段は写真なんて撮らないのに、何かの暗示だったのかな」

 母が生前、よく仏壇の前で亡き夫に話しかけていたことを、美樹雄さんは覚えている。11日には葬儀を終えたが、年金の解約の手続きなどに追われ、まだ母の死を実感できないでいるという。12日、実家の跡で遺品を探しながら、自分を納得させるように言った。「お父ちゃんも、そろそろさみしがっているだろうし」【大西岳彦】

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