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高校教諭

教員の勤務時間抑制を 給特法改正求め活動

「教員の働き方改革に給特法改正は必須」と訴える教諭=伊澤拓也撮影

 教員の勤務時間が長くなるのは、教職員給与特別措置法(給特法)が残業を自主的な労働とみなしているのが原因だとして、現役の高校教諭が改正を求めて活動している。今年2月から、首相や文部科学相に同法改正を求めるインターネット署名を始め、6月に刊行された「教師のブラック残業」(学陽書房)の編著も務めた。教諭は「傍観していては何も変わらない。教員一人一人が声を上げてほしい」と呼びかけている。

     教諭は中部地方の公立高校に勤務する30代男性。部活動の全員顧問制度に疑問を持ち、ツイッターで「斉藤ひでみ」という仮名で意見を発信するようになった。自身の職場では素性を明かさず、管理職との面談で希望した文化部の顧問を務め、可能な限り定時退勤に努めている。部活動については、スポーツ庁が運動部の活動時間に関する指針をまとめ、文化庁も文化部に同様のガイドラインを設けるための議論に入っている。それでも夜遅くまで残業しなければならない同僚もおり、労働環境の改善を強く意識するようになった。

     中央教育審議会(中教審)で働き方改革の議論が本格化した昨年9月には、疲弊する教員の窮状を訴えるため、教員有志のグループ「現職審議会」を発足させ、中教審も可能な限り傍聴した。

     教諭らが部活動に代表される長時間勤務について考えると、最後は必ず給特法に行き着いた。1971年に制定された給特法は、教員に基本給の4%を「教職調整額」として支払う代わりに、残業代は原則支給しないと規定している。

     生徒のための授業準備や部活動指導に伴う残業を、自主的な労働とみなす現状に「このままでは熱意のある先生が潰れていく」と危機感を募らせた。残業時間の上限を設けた上で残業代を支払うよう給特法を改正し、勤務時間を抑制することを求めている。

     「ブラック部活動」などの著書で知られる内田良・名古屋大准教授とともに編著した「教師のブラック残業」では、「現職教員が動き出した!」という章を執筆し、自身の経験や給特法の問題点を記した。教諭は「特に若い先生に読んでほしい。今は教員の働き方が変わるチャンスだと思う」と話す。

     ネット署名は署名サイト(change.org)。現在は約1万7500人で、近く首相らに提出する。【伊澤拓也】

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