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余録

国際体操連盟副会長のネリー・キムさんは…

 国際体操連盟副会長のネリー・キムさんは1976年のモントリオール五輪女子体操でソ連代表としてルーマニアのコマネチ選手と激闘を繰り広げた。コマネチさんは段違い平行棒と平均台、キムさんは跳馬と床で五輪史上初の10点満点を記録した▲アジア系の顔立ちを思い出す方もおられよう。幼少期から現在のカザフスタンで育った。父親は「高麗人(コリョサラム)」と呼ばれる朝鮮系ソ連人。19世紀以降、朝鮮半島から今のロシアの沿海地方に移住した人々の末裔(まつえい)だ▲日本とソ連の関係が緊張した30年代、約20万人の朝鮮系住民が日本との関係を疑ったスターリンの指示で沿海地方から中央アジアに強制移住させられたといわれる▲カザフスタンの最大都市、アルマトイの路上で19日に刺殺されたソチ五輪フィギュアスケート男子シングル銅メダリスト、デニス・テンさんも「高麗人」だ。2月の平昌冬季五輪では「第二の故国での五輪」と意気込みを語っていたという▲まだ25歳の若き才能の死に世界各国からツイッターやインスタグラムを通じて哀悼の声が伝えられている。名コーチ、カナダのブライアン・オーサー氏は羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手らと連名で「君の情熱は生きている」とコメントした▲高橋大輔(たかはし・だいすけ)選手らかつてのライバルたちと自撮りした映像も流れている。おどけて笑い合う生前の姿を見ると、五輪では国家を代表して争う選手たちも普段は国家や民族を超え、同じ競技仲間としてつながる時代になったことを実感する。合掌。

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