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西日本豪雨

アレルギー対応が急務 避難所生活で悪化も

日本小児アレルギー学会のホームページ

 避難所生活が長引くと、アレルギー疾患を持つ人の症状が悪化することが心配される。日本小児アレルギー学会はパンフレットを作って対応を呼び掛けているが、ライフラインが回復しない環境で、現場からは「症状が出た後の対症療法しかできていない」との声が上がる。

 災害後の避難所生活では、食事の成分が分からず食物アレルギーのある人が食べられなかったり、がれき撤去などで出るほこりでぜんそくや鼻炎がひどくなったりする恐れがある。入浴やシャワーの機会が限られるため、アトピー性皮膚炎の悪化も考えられる。

 他の被災者のたばこの煙や、一緒に避難したペットもアレルギー反応の原因となり得る。東日本大震災など過去の災害では、アレルギーの原因成分が入った非常食を拒み「緊急時にわがままを言うな」と非難された例も報告されており、周囲の理解は不可欠だ。

 同学会は災害対応をまとめたパンフレットをホームページで公開し、アレルギー疾患のある子の親や、避難所を運営する行政担当者に注意を促している。

 真備町地区で大水害が発生した岡山県倉敷市の保健所によると、避難所では食物アレルギー対応食を希望者に配れているという。だが、シャワーを毎日浴びることは難しい。保健師の一人は「症状を悪化させない予防が理想だが、現実には、患者が症状を医療チームに訴えて初めて対応している。長期的にはストレスによる症状悪化も心配だ」と語る。

 同学会の足立雄一・富山大教授(小児科)は「アレルギー疾患があっても、周りからは比較的元気そうに見えるので見逃されがちだ。困った時は避難所を巡回する行政担当者に相談してほしい」と話している。【阿部周一、鳥井真平】

災害時の子供のアレルギー疾患対応(※日本小児アレルギー学会のパンフレットから)

<ぜんそく>

・チリダニ、動物、煙、がれきの粉じんなどを避ける。

・予防薬を毎日続ける。薬がなくなったら医師に相談する。

・発作時は水分を取り、ゆっくり深く息をする。薬を使い、もたれかかる姿勢で休む。

<アトピー性皮膚炎>

・毎日のシャワーや入浴は治療の一部。できない場合はお湯でぬらしたタオルでやさしくぬぐう。

・塗り薬は普段と同程度か少し強めのものを使う。

・かゆい部分を冷やしたり、遊びなどに集中させたりすると一時的に和らぐことがある。

<食物アレルギー>

・アレルギー表示を確認する。

・アレルギーがあることを周囲に知らせる。

・症状が出たら助けを求め、早く医師の診断を受ける。

同学会のメール相談窓口(無料)はsup_jasp@jspaci.jp

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