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プラスチック危機

ポリ袋「ノー」 ケニアの挑戦(その1) 「世界で最も厳しい」禁止法

再利用できる不織布に入れた野菜を客に手渡す青空市場の女性=ケニア・ナイロビで2018年7月19日、小泉大士撮影
東アフリカ・ケニア

 プラスチックごみによる環境汚染が世界的な問題となる中、東アフリカのケニアで昨年8月、「世界で最も厳しい禁止法」が施行された。対象は使い捨てのポリ袋。業者による製造・輸入・販売だけでなく、消費者らによる使用まで禁止された。施行開始から1年、どんな変化があったのか。成果と浮かび上がってきた課題を探った。【モンバサで小泉大士】

     ケニア南東部、インド洋に面した港湾都市のモンバサ。未舗装の土の道沿いにあるトタン板製の小屋や材木を組んだ屋台が並ぶ青空市場をのぞくと、不思議な違和感を感じた。アフリカの市場によくあるものがない。周囲の道端や川を埋め尽くし、時に風に舞って街路樹の枝に引っかかっている、あのポリ袋が見当たらない。代わりに、買い物用に定着しつつある、微生物が分解できるとされる素材のカラフルな袋が小屋や路上を彩る。「誰だって清潔な環境で生活したい。袋は何度も再利用している」。女性客のベアトリスさん(42)はそう袋の利用を歓迎する。

     禁止法ができるまでケニアのスーパーでは年間1億枚のレジ袋が無料で配布され、使用後には無造作に路上などにポイ捨てされていた。この結果、大量のごみが川や水路などにたまり、水の流れをせき止めてたびたび洪水が発生。また、家畜が誤ってポリ袋をのみ込むことも問題となっていた。「食肉処理場では10頭に2~3頭の割合で牛の胃袋からポリ袋が見つかっていた。街の景観はもとより、食の安全を脅かし、災害を引き起こしてきた」。国家環境管理庁のゼファニア・オウマ副局長(監視指導担当)は、プラごみの不法投棄がもたらしてきた深刻な被害をそう語る。

     だが、この1年で景観は見違えるようになり、家畜の誤飲も減ったという。当初は戸惑っていた市民も布製のエコバッグなどを持ち歩き始めた。

     オウマ副局長は「劇的な変化が起きている。100%とは言えないが、禁止法はうまく機能している」と胸を張った。国が主導の今回の取り組みだが、背景にはプラごみに「ノー」の声を上げた市民らの動きもあった。

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