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余録

13年前に亡くなった広島の原爆詩人、栗原貞子の作品「ヒロシマというとき」は…

 13年前に亡くなった広島の原爆詩人、栗原貞子の作品「ヒロシマというとき」は今こそ多くの人に読んでほしい。「<ヒロシマ>というとき <ああ ヒロシマ>とやさしくこたえてくれるだろうか <ヒロシマ>といえば<パール・ハーバー> <ヒロシマ>といえば<南京虐殺>……」▲朝鮮半島が非核化に向かうかどうかの正念場だ。日本も北東アジアの平和を真剣に目指すなら加害の歴史とも向き合わなければならない。それは一部の人が言う自虐史観ではない▲原爆投下で戦争を終わらせることができた。そう考える海外の人に広島、長崎の現実をわがことのように受けとめてもらいたい。栗原の詩はこう終わる。「<ああ ヒロシマ>とやさしいこたえがかえって来るためには わたしたちは わたしたちの汚れた手を きよめねばならない」▲広島は、あの日から73回目の夏を迎えた。2年前には当時のオバマ米大統領が広島を、安倍晋三首相がハワイ・真珠湾を慰霊のために訪問した。いつかアジアの首脳同士で実現できないか▲被爆した人が避難した地下室での出来事を基に栗原は詩を書いている。産気づいた女性を重傷の助産師が命がけで出産させた。「かくてあかつきを待たず産婆(さんば)は血まみれのまま死んだ。生ましめん哉(かな) 生ましめん哉 己(おの)が命捨つとも」▲絶望の中に一筋の光を見た人が世界にも多くいるはずだ。だから互いの痛みと希望を分かち合える時が来るのではないか。「ヒロシマというとき」はそう語りかける。

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