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炎のなかへ

/224 アンディ・タケシの東京大空襲 石田衣良 望月ミネタロウ・画

その夜(59)

 交差点は横倒しの煙突になった。今は炎の通路である。火勢は強くなったり、弱くなったりした。ときに黄色い炎が絶えて、白い煙や黒い煙に替わることがある。この先の街の様子は命をかけて確かめてきた。半分は燃えているが、残りはまだおおきな火災にはなっていない。通りの左側をいけば、なんとか四ツ目通りまで逃げられるだろう。

 この夜がくるまで、誰が二車線の交差点ひとつ渡ることが命がけになると想像しただろうか。空襲で周囲のす…

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