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大阪・マンション

グループホーム巡り管理組合が提訴

大阪地裁 「管理規約に違反」と部屋の利用禁止求める

 少人数の障害者が共同で生活するグループホーム(GH)を巡り、大阪市内の分譲マンションの管理組合が、部屋を借りてGHを運営する社会福祉法人に対し、「住宅以外の使用を禁じた管理規約に違反している」として、部屋の利用禁止を求める訴訟を大阪地裁に起こした。8日に第1回口頭弁論があり、法人側は請求棄却を求めた。

     訴状などによると、このマンションは1988年築。法人は15年前から2部屋を借り、現在は知的障害がある女性6人が暮らしている。組合側は2016年に消防から指摘を受け、GH事業の実態を把握。管理規約に違反しているとして退去を求めたが、法人側は応じなかった。

     このため、組合は16年11月、管理規約を改定し、GHとしての利用を禁じる規定を追加。17年7月にはGHの利用停止を求めて大阪簡裁に民事調停を申し立てたが、成立せず、今年4月の総会で提訴を決めた。「部屋を事業に使うのは共同の利益に反する行為」とし、部屋の利用禁止や違約金約85万円の支払いを求めている。

     日本グループホーム学会によると、GHの利用者は今年3月時点で約11万人。こうしたマンションの一室などは、障害者らが地域で暮らすための受け皿になっている側面もある。

     法人側は「マンションは、利用者が毎日暮らす住居で、管理規約には違反しない」と主張している。【戸上文恵】

    障害者向け運営法人「自分らしく生活する場」

     退去を求められている社会福祉法人によると、借りているマンションの2部屋には、40~60代の女性6人が暮らしている。間取りは3LDKで、1人ずつ個室がある。利用者らは日中に作業所などに出向き、夜はテレビを見たり音楽を聴いたりして過ごしている。GHの職員らは食事や掃除、入浴などのサポートでマンションに出入りする。

     法人は一軒家やマンションの部屋を借りて計11カ所でGHを運営。知的障害者が入居すると伝えると、大家に断られることが多く、知人のつてを頼って探した物件がほとんどだという。担当者は「障害のある人が自分らしく生活することができる場を奪わないでほしい」と訴える。【戸上文恵】

     大阪府立大の三田優子准教授(障害者福祉)の話 グループホーム(GH)は住まいであり、地域で暮らすことを望む障害者にとって重要な選択肢の一つだ。賃貸住宅を利用できなくなれば、同じような形態のGHに対する影響は大きい。GHが事業だとして退去を求めるのは障害者差別解消法に抵触する恐れがあり、多様性の排除にもつながる。

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