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社説

石破氏が総裁選出馬表明 党内に緊張感をもたらせ

 自民党内に漂う閉塞(へいそく)感を打ち破ることができるだろうか。石破茂元幹事長がきのう、9月の党総裁選への立候補を正式に表明した。

     総裁選の国会議員票は、3選を目指す安倍晋三首相が大きく上回り、優位となっているのが現状だ。それだけに、石破氏は率先して争点を掲げ、厳しい論戦に臨む必要がある。

     出馬会見で、石破氏は「正直で公正、謙虚で丁寧な政治」を目指すと語った。森友、加計問題で国民の不信を招いている安倍首相への強い批判である。弊害が指摘される内閣人事局のあり方を含め、政治と行政の信頼を取り戻すとも強調した。

     異論を封じ、強引な党や国会の運営が目立つ安倍首相の政治手法を、まずは問う考えなのだろう。安倍首相が在任中の実現を目指す憲法改正では、首相が提起する自衛隊の存在を明記する9条改正案には反対する立場で論戦に挑むとみられる。

     事実上の首相選びとなる総裁選は5年半余に及ぶ安倍政権の実績を総括する場でもある。同時に、石破氏も会見で「第一の危機」と強く訴えた人口減少問題をはじめ、10年、20年後を見据えた政策論争を展開してもらいたい。

     その意味でも首相との違いを具体的に示した方が、石破氏が期待を寄せる党員・党友は判断しやすくなり、国民全体にも分かりやすくなる。そして堂々たる論戦こそ党内に緊張感をもたらすことになるだろう。

     総裁選の出馬を検討していた岸田文雄政調会長は早々と出馬を見送り、既に党内7派閥中5派閥が首相3選支持を決めている。

     ただし「今のままで来夏の参院選は大丈夫か」と不安視する声は党内に根強い。象徴的なのが自主投票となった竹下派だ。同派の参院議員の大半は石破氏を支持するという。

     特に地方の方が首相への不満は強いと言われる。にもかかわらず、まともな論戦もなく総裁選が決着すれば、ますます自民党への批判が強まるという危機感の表れと見ていい。

     今回、仮に石破氏が相当数の党員票を獲得すれば、安倍首相が3選されたとしても党内求心力は低下することになるだろう。

     首相も近く正式に出馬表明するとみられる。国民全てにとって、政権党の現状と将来を知る機会となる。

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