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米国

中露の軍備強化に対抗 宇宙軍創設

 【ワシントン会川晴之】トランプ米政権は9日、宇宙軍を創設して中露両国の軍備強化に対抗する方針を打ち出した。中露両国は米国の宇宙空間での優位性を覆そうと、衛星攻撃兵器(ASAT)や、宇宙空間をマッハ5以上で飛行する新型の極超音速(ハイパーソニック)兵器の開発を進め、米国への脅威が高まっているという危機感があるためだ。

     ペンス副大統領は9日、国防総省で「米国は新たな脅威に直面している。宇宙軍創設の時期が来た」と演説し、2020年までの宇宙軍創設を打ち出した。これまで空軍を中心に各軍に分散していた機能を統合して体制強化を図る。

     宇宙空間を「国防の屋台骨」(国防総省)と位置づける米国は、衛星で北朝鮮の弾道ミサイル発射などを監視・追跡するほか、全地球測位システム(GPS)衛星で船舶や車両の運行を支援している。通信のほか、精密誘導兵器の照準設定や盗聴、写真撮影などの情報収集活動にも利用している。

     これに対抗するため、中露両国はASAT開発に注力する。中国は07年に地上発射型のミサイルで宇宙空間の衛星を破壊した。ロシアも少なくとも5回、地上発射型のASAT実験を実施している。両国はレーザー兵器の開発も進め、米国家情報局(NI)の最新報告書によると、「数年以内」に配備する可能性が高まっている。

     一方、米中露3カ国はここ数年、宇宙空間を音速の5倍以上で飛行するハイパーソニック兵器の開発競争を続ける。ミサイル発射型と、航空機から発射するタイプがあり、宇宙空間を飛行した後、航路を自由に変えながら目標物を攻撃する。中露は、米国が整備するミサイル防衛(MD)システム突破の切り札と位置づけ、20年前後の実戦配備を目指している。

     米軍では海軍を中心に「ハイパーソニック兵器で空母などを攻撃された場合、対処できない」という警戒感が高まる。対応策としては、新型兵器を監視・追尾するレーダー網の強化しかない。

     米ミサイル防衛局のグリーブス局長は「ミサイル発射時から追跡するセンサー類を、最も監視効率の高い宇宙空間に整備する必要がある」と訴えており、この意味でも宇宙の軍事的役割が増大している。また米国は、センサー類を同盟国などの衛星にも配備する計画も進めている。

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