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社説

日中友好40年と議員外交 発展を後押しするために

 日本と中国の両政府が平和友好条約に署名したのは、40年前の8月12日だった。発効は10月23日だ。

     条約は、日中友好を土台に「アジアと世界の平和と安定に寄与する」とうたっている。

     経済関係や人的交流は深まったが、歴史認識や安全保障の対立によって政治関係の停滞や悪化が繰り返されてきた40年でもあった。

     1972年の国交正常化から6年後に策定され、米ソ冷戦下でアジアの秩序を大きく変えた条約だ。

     交渉は難航したが、対立点を解消していく過程で重要な役割を果たしたのが、議員外交だった。

     当時、自民党内は条約反対の親台湾派が強かったうえ、「全方位外交」を掲げる福田赳夫首相がソ連に配慮し、身動きがとれなかった。

     このため、自民党親中派議員や超党派の日中友好議員連盟、公明党幹部らがシャトル外交を展開して中国側の意向をくみ取ったという。

     日本の対中外交も模索の時期だったのだろう。だが、議員や財界人の交流が活発化し、豊富な人脈を築くきっかけにもなった。

     2012年の日本の尖閣諸島国有化後に悪化した関係は改善に向かいつつあるが、「正常な軌道」(李克強中国首相)に戻ったに過ぎない。

     尖閣や台湾に加え、中国の海洋進出や日本の政治家の靖国神社参拝が両国間のトゲとなり、政治関係を阻害している状況は変わらない。

     10月に安倍晋三首相が訪中し、来年6月には中国の習近平国家主席の初来日が想定されている。習主席は国賓として招かれ、新天皇と面会する可能性もある。

     首脳往来による関係強化は重要だ。ただ、気になるのは親中派の政治家の引退が相次ぎ、対中人脈が先細りしていることだ。中国だけでなく、米国や韓国ともそうだ。

     安倍政権は近隣の中韓両国との関係を悪化させる一方、核戦力を強化し保護主義に走るトランプ米政権を強く批判してこなかった。

     外交は内閣が責任を負う。議員の過度な介入には弊害もあろう。しかし、条約の承認などを通じ国会は政府の外交を監視する責任がある。

     根深い問題を解決し、発展につなげるには、政府を補完する重層的な外交が必要だ。

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