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 物理学で我が国最高の栄誉である仁科記念賞に名を残す仁科芳雄博士(1890~1951年)。東京都文京区にある空襲を免れた執務室が再来年、建物の老朽化で取り壊される。

     博士は戦時中に原爆など軍事研究にもかかわったが、賞を運営する仁科記念財団で資料の整理にあたる矢野安重・常務理事(70)は「本意ではなかったはず。軍事研究をしていれば、将来ある俊英が戦地に送り込まれずに済むと考えたのではないか」と話す。

     そう推測させるのが、この執務室でもある。ここで、ノーベル賞学者の朝永振一郎氏ら物理学者はもちろん、長く日本医師会長を務めた武見太郎氏も教えを受けていた。死後も執務室が残ったのは、薫陶を受けた各界のリーダーが、博士の人柄や業績を知る大切な場所と考えたからだという。

     約40平方メートルの室内に残る木製の机や棚、黒電話などは別の場所で保管される見通しだ。博士の書いた膨大な手紙と、それへの返信はすでに書簡集として出版されている。戦火をくぐり抜けた調度品も大事にしたい。【野田武】

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