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カタール

際立つトルコ支援 背景に中東での孤立 通貨危機に巨額投資表明 軍事面でも結びつき強化

 【カイロ篠田航一】トルコの通貨リラの急落を受け、ペルシャ湾岸の産油国カタールが150億ドル(約1兆6500億円)に上るトルコへの直接投資を表明するなど、両国間の連携が浮き彫りになっている。昨年以降、サウジアラビアなど近隣諸国から断交されているカタールにとって、トルコは食糧空輸などで継続的に支援してくれる貴重な友好国。ともに外交を発端とした危機に見舞われる中、「助け合い」を強めている格好だ。

     カタールのタミム首長は15日、トルコの首都アンカラでエルドアン大統領と会談し、巨額の支援を表明。エルドアン氏は「タミム首長とカタール国民に心から感謝申し上げる」とツイッターで謝辞を述べた。ロイター通信によると、この資金は金融市場の安定化に使われるという。

     背景には、トルコとの関係を深めるカタールの戦略がある。サウジやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などは昨年6月、「カタールがテロ組織を支援し、イランに接近している」ことなどを理由にカタールと断交し、空路や陸路を封鎖した。カタールはサウジと同じイスラム教スンニ派国家だが、近年はシーア派国家イランと連携してペルシャ湾の海底ガス田の共同開発に乗り出すなど「親イラン姿勢」が目立っており、断交はイランと敵対するサウジが主導した。

     だが、断交直後からトルコ政府は食糧空輸などでカタール支援に回り、カタールの孤立化回避に動いた。今回はその「恩返し」の意味もあり、タミム首長は「我々はトルコの側にいる」と強調した。

     トルコ軍は現在、カタール国内に基地を置くなど軍事的にも結び付きを強める。また、サウジやエジプトが「テロリスト」として敵視するイスラム組織・ムスリム同胞団についても、トルコとカタールはともに擁護する立場を取っている。

     一方、中東メディアによると、サウジやエジプトの金融関係者らは「状況を注視する」姿勢を示しているものの、政府による大規模支援などの目立った動きはなく、中東諸国の間でもトルコ支援を巡る温度差が浮き彫りになっている。

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