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3人グループ

オイカゼの「目で聴く音楽」 広がる共感

手話やジェスチャーなどを交え、歌を表現する「サインダンス」のパフォーマンスを披露する「オイカゼ」の(右から)西田敬康さん、強力翔さん、竹下善徳さん=大阪府枚方市で、平川義之撮影

関西を中心に活動 手話やジェスチャーなど交えて表現

 関西を中心に活動するパフォーマンスグループ「オイカゼ」は「目で聴く音楽」をコンセプトに、手話やジェスチャーなどを交えて歌を表現する新たな音楽のスタイルを切り開いている。耳の不自由な人も楽しめるよう、歌詞の意味や情感を視覚的に伝え、障害の有無を超えて多くの人を引きつけている。

     3人のメンバーがステージに登場すると、約50人の観客は両手を上げてひらひらさせながら出迎える。「拍手」を表す手話だ。軽快なメロディーに、ボーカルの強力翔(ごうりきかける)さん(32)の優しい歌声が乗る。それに合わせ、いずれも耳が不自由な西田敬康(たかやす)さん(36)と竹下善徳(よしのり)さん(28)が手話やジェスチャー、顔の表情を織り交ぜて歌詞や情感を表現していく。息の合ったパフォーマンスが観客を魅了する。

     オイカゼは2年前、手話などで歌を表現する「サインダンス」のグループとして結成された。西田さんと竹下さんは日本で数少ないサインダンサーとして以前から活動していた。あるイベントで出会った歌手の強力さんと意気投合し、誰もが楽しめる音楽を3人で追求することにした。

     西田さんは「福祉ではなくエンターテインメントとして、『こういう音楽もいいね』と思ってもらいたい」と理想とする姿を思い描く。竹下さんも「自分たちがやっているのは単純な手話ではない」と強調する。

     結成後は、大阪など主に関西で定期的にホールや路上でライブを開催している。スタッフがステージ下から2人に動き出すタイミングを伝えるなど、工夫を重ねて完成度の高いパフォーマンスを作り上げる。前向きなメッセージが多くちりばめられた歌詞も幅広い共感を呼ぶ。

     大阪市福島区で5月にあったライブを楽しんだ聴覚障害者の西井舞惟(まい)さん(23)=滋賀県甲賀市=は「歌詞が分かりやすく表現されて、みんなが楽しめる」。介護福祉士の篠田昭さん(52)=大阪府吹田市=は「自分は聞こえるが、表情や動きが胸に迫り、歌詞に込められた感情がよく伝わってきた」と話した。

     「追い風」をカタカナ表記したグループ名には「誰かの背中を押す存在になりたい」という思いを込めた。体全体で表現する「歌」で、見る人、聴く人に、元気を送り続ける。【金志尚】

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