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正岡子規

新たな句を発見<新年や昔より窮す猶窮す>

公開された正岡子規の句(左)を含む歳旦帳=東京都台東区の根岸子規庵で2018年8月22日午後4時21分、和田大典撮影

 俳人・歌人の正岡子規(1867~1902年)の新たな句<新年や昔より窮す猶(なお)窮す>が1897(明治30)年の和とじの小冊子「歳旦帳(さいたんちょう)」から見つかった。子規庵保存会(東京都台東区根岸)が22日、発表した。

即興性と滑稽さ

 新たな句は、前年から病床にあった子規と、年賀に訪れた弟子たちが余興の福引などを楽しみながら句を書き留めた2種の歳旦帳「丁酉遺珠(ていゆういしゅ)」「福引」のうち「福引」から発見された。「福引にキウスを得て発句に窮す」との前書きがあり、自ら用意した福引の賞品から急須を引き当てた子規が間髪入れず、生活の窮状も掛けておどけながら詠んだ句とみられる。

 調査を担当した復本一郎・神奈川大名誉教授(国文学)は「写生人、子規が即興性と滑稽(こっけい)さという意外な側面を見せた見事な句で興味深い」と話す。「福引」には、子規が、欠席した内藤鳴雪(めいせつ)に宛てた手紙に添えた句<福引のわれ貧に十能(じゅうのう)を得たり>も含まれる。また、子規のユーモアに触発され、高弟の高浜虚子の<ふんどしと蜜柑(みかん)と袂(たもと)ふくれたる>をはじめ、河東碧梧桐(かわひがし・へきごとう)ら約10人が滑稽さを競った新たな句が収められている。

 さらに子規没年の5月、新聞「日本」の同僚で政治家の古島(こじま)一雄に宛てた書簡も見つかり、随筆「病牀(びょうしょう)六尺」に描かれた料理屋の女性のエピソードで知られる<筍(たけのこ)や目黒の美人ありやなし>の句が書き付けられていた。「歳旦帳」などの新たな資料は、子規庵で9月1~30日に開かれる「子規遺墨遺品展」で初公開される。【井上卓弥】

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