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オーシャンズセブン

津軽海峡横断 海外から挑戦、続々

「オーシャンズセブン」の7海峡
北海道に向け津軽海峡横断泳に挑戦するハントさん=サポート役の久米美香さん撮影

 激しい潮の流れや大きくうねる波にうち勝ち、体ひとつで海を渡る「海峡横断泳」。本州と北海道の間にある津軽海峡は、英仏間のドーバー海峡や米カリフォルニア州のカタリナ海峡などとともに、世界で最も難易度が高いとされる七つの海峡「オーシャンズセブン」に数えられ、近年、世界中のスイマーたちの参加が増えている。【井川加菜美】

 7月18日午後10時。青森県外ケ浜町の漁港で漁船が出港の準備を進めていた。乗り込むのは家族3人とオーストラリアからやって来たアンドリュー・ハントさん(57)。「これからの挑戦に興奮している」。少し緊張した面持ちで話すと、翌日に挑戦するという米国人らに見送られ、スタート地点の沖合へと出港していった。

 「オーシャンズセブン」は2008年に選定された。津軽海峡のコースは、同県中泊町の権現崎から北海道松前町の白神岬までの約30キロ。挑戦者をサポートする会社「オーシャンナビ」(神奈川県)によると、「単独泳」と「リレー泳」を合わせ、これまで約60組を支援した。海外組が多く、今年も、24組中19組は海外からだという。

 津軽海峡の特徴は、日本海から太平洋に流れる潮の速さと複雑さにある。本州から北海道への最短は竜飛崎(外ケ浜町)からの約20キロだが、流されるとたどり着けない。このため、竜飛崎の南西から西側に膨らむようなルートで泳ぐ。オーシャンナビによると、単独泳では7時間台で泳ぎ切った人もいるが、普通なら10時間はかかり、成功率も約60%。同社の守谷雅之代表は「ほかの海峡を経験した挑戦者も津軽海峡が一番難しいと話す」と明かす。

 夜通し泳ぎ続けたハントさんは翌19日の午前10時半過ぎに北海道にたどり着き、見事成功した。記録は10時間52分。オーシャンズセブンのうちの、ドーバー、カタリナに次いで3海峡の制覇となった。「長い時間泳いでいると、良い時と悪い時がある。青い空の下で泳ぐ時は本当に素晴らしいが、肩が痛くなり、寒さや吐き気を感じ、どこにもたどり着けないと思う時もある。今は家族やサポーター、漁船の船長や仲間の支援と、海への感謝しかない」

 同社によると、今年の受け付けは既に締め切られ、新たな挑戦は来年以降になる。次なる成功者は誰か。

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