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ポンペオ米国務長官

訪朝中止 トランプ氏、揺さぶりか 政権内に温度差

 【ワシントン渋江千春、高本耕太】トランプ米大統領は6月の米朝首脳会談以後、北朝鮮との対話の成功、非核化の進展を誇示してきた。だが、今回一転して、その停滞を認め、対北朝鮮交渉の仕切り直しを示唆した。核放棄に向けた具体的な行動を北朝鮮から引き出すためのトランプ氏特有の揺さぶりの可能性もあるが、外交トップの訪朝発表・翌日中止表明によって、非核化をめぐる米朝交渉の先行きは不透明感を増している。

     ポンペオ国務長官は23日、北朝鮮担当特別代表に起用したスティーブン・ビーガン氏を同行させて、4回目の訪朝をすると公表したばかり。訪問が27日の1日だけになるとも伝えられるなど、日程も最終調整が進んでいた。唐突な中止発表により、外交・安全保障政策の判断を巡って政権内の食い違いが再び露呈した感は否めない。

     トランプ氏は首脳会談前の今年5月にも、北朝鮮側の敵意を理由に会談の中止を書簡で通告した。実際には水面下で接触を継続して、結果的に予定通り会談実現にこぎ着けた経緯がある。今回も北朝鮮に圧力を加えるための心理作戦の可能性もある。

     米政権内では、非核化への北朝鮮の本気度に対し懐疑的な見方が広がっている。トランプ氏は11月の中間選挙に向けて目に見える成果を急いでおり、強硬姿勢を示すことで、非核化への措置を早期に取るよう求めたとみられる。

    軍パレード、規模拡大も

     一方、北朝鮮はこれまで、米朝首脳会談を「成功裏に終えた」と評価しており、9月9日の建国70周年記念日にも成果としてアピールするとみられる。9月中には他にも、韓国との首脳会談のほか、国連総会などの外交日程も控える。米国との関係改善の流れが中断すれば、これらの行事への影響は必至だ。

     北朝鮮は現在、9月9日の建国70周年に向け、大規模な軍事パレードを実施する準備を進めている。米国拠点の北朝鮮分析サイト「38ノース」によると、22日撮影の衛星写真から、平壌のパレード訓練会場では約120台の軍用車両による編隊や、短・中距離ミサイル運搬用の移動発射台などが確認できたという。朝鮮人民軍創設70年を記念したパレード(2月)より大規模になるとの観測もある。

     北朝鮮は核実験場の爆破やミサイル施設解体の着手、拘束していた米国人の解放、朝鮮戦争(1950~53年)で死亡・行方不明になった米兵の遺骨返還などの措置を取ってきた。だが、非核化とは直接関係がないとの理由から、米国側は北朝鮮が求める朝鮮戦争終結宣言や対北朝鮮制裁の解除・緩和などに応じていない。


    米朝関係に絡む最近の主な出来事

    2018年

     1月 1日 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が「国家核戦力完成」を強調

     3月 8日 トランプ米大統領が金委員長と会談する意思表明

       25日 金委員長が訪中、習近平国家主席と会談

     4月 1日 ポンペオ米中央情報局長官(当時)が金委員長と会談

       27日 南北首脳会談

     5月10日 トランプ氏「米朝首脳会談は6月12日」

       24日 北朝鮮が核実験場の坑道爆破、トランプ氏「米朝首脳会談キャンセル」

       26日 2度目の南北首脳会談

     6月 1日 トランプ氏会談キャンセル翻す

       12日 初の米朝首脳会談

     8月13日 南北が9月中の首脳会談で合意

       20日 トランプ氏が2度目の米朝首脳会談「可能性が高い」

       23日 翌週のポンペオ氏訪朝を発表

       24日 訪朝中止を発表

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