メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ORICON NEWS

アイドルの最終兵器・King & Prince、成功の裏にジャニーズ“勝利の方程式”

情報提供:ORICON NEWS

10月10日には2ndシングルを発売
 デビュー曲「シンデレラガール」のヒットで、快挙を成し遂げたKing & Prince(通称キンプリ)。ジャニーズ事務所の新グループである彼らは、『オリコン上半期ランキング2018』アーティスト別セールス部門 新人ランキング1位に。同曲の期間内の売上は、実に62.6万枚に及んだ。メンバーがドラマで主演し、主題歌も大ヒット…という構図は、かつてはよくあるヒットのパターンだったが、最近ではそこまでの成功はなかなか難しい。なぜ彼らは、デビュー早々に華々しく活躍することができたのか? コンサートの模様から、成功の理由を探る。

【ランキング】キンプリは何位? オリコン上半期シングルランキング

■コンサートで見えた死角のなさ、ジャニーズが送り込むアイドルの最終兵器

 時代の変化を感じた。こんな衝撃は、12年前の2006年、KAT-TUNがデビューしたとき以来かもしれない。あのときも、“これが今どきのアイドルなのか”と、それまでのアイドルに求められていた雰囲気を覆すような迫力に驚かされた。フレッシュでファンタジックなキラキラ感を封印し、“ギリギリで生きていく”ことを宣言した「Real Face」の歌詞に、20歳前後の若者たちのギラギラしたリアルを見た。

 8月10日に横浜アリーナで開催されたKing & Princeのデビューコンサートを鑑賞してまず思ったのは、「これは、平成が終わろうとする年に、ジャニーズが世間に送り出した“アイドルの最終兵器”だ」ということだ。ルックスはもちろんのこと、歌もダンスもチームワークも、それぞれの抱えているストーリーにしても、とにかく死角がない。ファンであればもちろんのこと、彼らにまったく興味がない人でも、彼らのコンサートを観れば、夢のように甘く美しいこの世界に癒されたり、うっとりしたり、自然に笑顔になったりするのではないだろうか。それほどキンプリのデビューコンサートは華やかで、フレッシュでパワフルで、キラキラしていた。何よりも彼らのパフォーマンスや演出が、“ファンファースト”の精神に基づいていた。こんなに“おもてなし感”のあるコンサートは日本ならではであり、もっといえばジャニーズならではと言えるだろう。とにかく、3時間のコンサートがこれでもかという驚きの連続だった。

■2パターンあるデビューの形、“サプライズ”の難しさも

 このように死角のないコンサートを見せたキンプリだが、グループとしては今年春にデビューしたばかりの新人だ。ジャニーズ事務所の“デビュー”には大きく分けて2つのパターンがある。V6や嵐、NEWS、Hey! Say! JUMP、Sexy Zoneら、『ワールドカップバレーボール』(W杯)のタイミングでグループが結成されたパターンが1つ。もう1つは、TOKIOや KinKi Kids、タッキー&翼、関ジャニ∞、KAT-TUN、Kis-My-Ft2、ABC-Z、ジャニーズWESTのように、ジャニーズJr.時代からグループで活動していた者たちが満を持してデビューするパターンだ。

 キンプリは、2015年にテレビ朝日のイベントの応援サポーターとして結成(当時はMr.King vs Mr.Prince)、以降2つのグループに分かれて活動した。一見、W杯組と似ているようにも見えるが、デビュー以前からテレビ出演を果たし、Jr.グループとして高い人気を誇ったことを考えると、彼らもまた“満を持して”のデビューと言っていいだろう。

 前者のパターンを応援する際の楽しみは、“成長していくこと”“関係性が変化していくこと”。ファンも、そのストーリーの一部になって、一緒に変化していけることが最大の醍醐味といえる。一方、“満を持してのデビュー組”には、最初からグループにある程度のファンがついている。だが、それゆえにデビュー曲にジャニーズらしい“サプライズ”を持ってくることは難しくなるのだ。

■グループが人気を得る指針は“パフォーマンスを生で見たいかどうか”

 ただ、キンプリの「シンデレラガール」に関しては、KAT-TUNの「Real Face」以来の、サプライズ成功曲だったと断言していいだろう。それほどこの曲には、あらゆる世代の“女子”が「こんな曲を待っていた!」と思えるような、“懐かしさと新しさ”がある。

 手軽で簡単に音楽が手に入るようになったこのご時世、アイドルグループが人気を得るための指針の一つは、確実に“パフォーマンスを生で見たいかどうか”だ。歌割やフォーメーションが複雑で、フルコーラスで歌えば6人それぞれに見せ場のある「シンデレラガール」は、生で聴くとでより彼らの魅力に触れることができる。キンプリはファンのことを“ティアラ”と呼ぶが、この曲が新しいのは、自分たちのことを歌うのではなく、ファンのことを歌っていることだ。「シンデレラガール」は、「ファンがいるから僕らがいる」と、ファンファーストの目線で歌う“おもてなし曲”なのである。

■ジャニーズ事務所がこの50年の間に培ってきた勝利の方程式

 世間はいつも、“ヒットの方程式”を探りたがるものだ。キンプリにとって、それは何か? 6人がデビューまでにそれぞれ逆境を乗り越え、歌もダンスもどこに出しても恥ずかしくない実力をつけていること。日常から遠く離れ、夢の世界へと連れて行ってくれること。ファンタジックだけれど子どもっぽくはなく、大人の男性も納得するようなメジャー感とパフォーマンススキルがあること。“懐かしさと新しさ”の両方が感じられること。6人の仲が良く、お互いをリスペクトし合っていること。それぞれのキャラクターが立っていて、平等感があって、一人一人に見せ場があること…。彼らのデビューコンサートには、ジャニーズ事務所がこの50年の間に培ってきたすべての勝利の方程式が組み込まれていた。

 時代は変わった。現代のアイドルは、“自分がやりたいこと”よりも“ファンが喜ぶこと”を優先させる。ファンが喜ぶあらゆるスキルを持った上で、たくさんのサプライズを仕掛けてくる。2018年の今、最先端のアイドルが見せてくれる“非日常”は、あまりにも甘美だ。

(文:菊地陽子)

情報提供:ORICON NEWS

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. プロ野球 セ・リーグ全日程終了危機 阪神残りは19試合
  2. 覚醒剤 使用容疑で元うたのお兄さんを逮捕
  3. 安室さんコンサート 療育手帳提示で入場できず 返金へ
  4. 日本維新の会 創始者・橋下氏が新著「維新、失敗だった」
  5. 自民党総裁選 小泉進次郎氏、石破氏を支持

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです