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孤独、成長のチャンス 夏休み明け「学校に行きたくない君へ」 不登校、著名人メッセージ集

「学校に行きたくない君へ」を手にする不登校新聞の石井志昂編集長=東京都北区のNPO法人全国不登校新聞社で

 不登校の現状を発信するNPO法人「全国不登校新聞社」が、不登校の当事者や経験者が著名人をインタビューした「学校に行きたくない君へ」(ポプラ社、税別1400円)を出版した。イラストレーターのリリー・フランキーさんや俳優の樹木希林さんら20人が人生観を語っており、同紙の石井志昂(しこう)編集長(36)は「インタビューに込められたメッセージが、学校に行けなくて苦しんでいる人に届けば」と話している。【金秀蓮】

     夏休み明けの9月1日前後は子どもの自殺が増える傾向にある。内閣府が2015年に公表した調査によると、1972~2013年の42年間に集計した18歳以下の日付別自殺者数は、「9月1日」だけが100人を超える131人だった。

     今年で創刊20周年を迎える不登校新聞は、創刊当時から夏休みなど長期休暇明けの子どもに向け「学校に行くのがつらければ休んでいい」というメッセージを送り続け、子どもの自殺が増えることに警鐘を鳴らしてきた。

     「学校に行きたくない君へ」はポプラ社から「9月1日を前に子どもたちのために何かできないか」との相談を受け、不登校新聞に掲載したインタビュー記事を加筆修正。3年がかりで完成させた。

     取材をしたのは同紙子ども若者編集部の記者で、10~30代の不登校経験者たち。「不登校をしていて、この先、生きていけるか不安です」「『苦しいときは逃げていい』と言われるけれど、どこにも逃げる場所がありません」など、記者自身がこれからの人生をどう生きればいいのか、著名人に悩みを真剣にぶつけた。

     「依存体質で、さまよっている」と話す記者に、作家の雨宮処凛さんは「さまようことが自分を豊かにする。いろんな表現や話に触れて常に勉強しているわけだから」と答え、「絵を描く上で大切なことは」と問われた画家の横尾忠則さんは「一人の世界に没頭し、孤独を恐れてはいけない。孤独になっているときこそが成長するチャンスだ」と説く。

     リリー・フランキーさんは不登校の子どもや親へのメッセージを「いま、いろんなことを考える時間があるなら想像したらいいんじゃないでしょうか」「まわりからは『現実逃避だ』なんて言われるけどいいんだよ。現実のことばっかり考えても何も新しいものは生まれない。そう思っています」と結んだ。

     石井編集長は「当事者が本気でぶつける質問に、著名人が本気で答えてくれた。ここに生き方のヒントがある。本のタイトルには『大丈夫だよ。君は生きていける』という言葉を続けたい」と話している。

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