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アジア大会

山県、悔しい銅 男子100m

陸上男子100メートル決勝で力走する山県亮太(手前から2人目)。銅メダルを獲得した=ジャカルタで2018年8月26日、宮間俊樹撮影

 陸上の男子100メートル決勝で、山県亮太(セイコー)が10秒00(追い風0.8メートル)で銅メダルを獲得した。日本勢では2014年の仁川(韓国)大会の高瀬慧(富士通)の銅メダルに続く2大会連続のメダル獲得となった。蘇炳添(中国)が9秒92の大会記録で優勝した。

 大舞台で理想のレースは展開できた。スタートから低く飛び出し、中盤で加速する。しかし、二つ右のレーンを走る蘇炳添は終始、先を行き、背中には届かない。T・オグノデ(カタール)にも競り負け、自身が持つ日本歴代2位タイと同じタイムをたたき出したが3位に終わり、思わず両手を膝についた。「少し残念だが精いっぱいのレースができた。金メダルを狙っていたので悔しいけどメダルを取れたのでうれしい」と複雑な胸中を話した。

 前日の予選でT・オグノデにスタートからリードを許して先着されると、自ら映像を見返して一晩で修正した。大一番では低く鋭く飛び出す得意のスタートを見せた。理想は重圧のかかる状況でも常に同じ動きができる「再現性」。そのために日ごろから走りでもウエートトレーニングでも自分の映像を見てフォームを確認し、課題を修正する作業を繰り返している。培ってきた調整力が生きた。

 山県はレース本番で極度に緊張するという。大舞台になればなるほど緊張も高まる。しかし、それを否定的に考えない。「スタート直前に緊張の度合いが振り切れて最後は開き直る。一生懸命やってきたから負けてもいいや、と」。すると、周囲の選手は意識の外へ消えて、自分の走りにだけ集中できる。それはレースまでにベストを尽くしたからこそたどり着ける境地だった。

 今大会へ向けては体調も完璧だった。昨季の山県は3月に右足首を痛めた後、無理に練習を続けて回復が遅れた。世界選手権代表からも漏れる悔しいシーズンとなった。今季は「少しでも気になる部分があれば練習はやらない」と決めた。7月の欧州遠征中に左脚に違和感が出ると「アジア大会が大事」と予定を切り上げて早めに帰国した。悪化することを未然に防ぎ、今大会にピークを合わせた。

 仁川大会の100メートル決勝では、直前に左股関節を痛めたことも影響して6位と不完全燃焼に終わった。アジア一の座は逃したが、4年間で成長した姿を示した。「9秒92という世界はそんなに遠くに感じなかった。今度は9秒9台の前半が狙えるくらいにはなりたい」と手応えをつかんだ。日本選手団主将の重圧を背負っての好結果でもある。20年の東京五輪へ向け、着実に一つ段階を進めた。【小林悠太】

陸上男子100メートル決勝、3位でフィニッシュする山県亮太(右)。左から2人目は優勝した中国の蘇炳添=ジャカルタのブンカルノ競技場で2018年8月26日、徳野仁子撮影
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