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防衛白書

北朝鮮核「重大な脅威」 米朝会談後、変化なし

 政府は28日午前の閣議で2018年版「防衛白書」を了承した。北朝鮮の核・ミサイル開発について「これまでにない重大かつ差し迫った脅威」と前年より強く懸念を表明。6月の米朝首脳会談後も基本的に脅威は変化していないと分析した。中国軍に関しても、東シナ海や西太平洋で「質・量ともに活動を拡大させる可能性が高い」と警戒感を示した。

 白書は、北朝鮮の昨年9月の核実験を「推定出力の大きさから水爆実験だった可能性は否定できない」と指摘。核兵器の小型化・弾頭化を既に実現した可能性にも言及し、今後、日本が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクは増大すると記述した。

 米国本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)を巡っては、大気圏外から圏内に再突入する際に弾頭部を熱から防護する技術を実証したと北朝鮮が主張していることに対し、懐疑的な見解を示した。

 金正恩朝鮮労働党委員長が米朝首脳会談で朝鮮半島の非核化の意思を明確にしたことを評価しつつ、「核・ミサイルの廃棄に向けた具体的行動を見極めていく必要がある」と記した。

 中国の習近平国家主席は昨年10月、「21世紀半ばまでに中国軍を世界一流の軍隊にする」との目標を表明した。白書は「中国は軍事力をますます急速に発展させていく考えだ」と分析。沖縄県・尖閣諸島周辺だけでなく太平洋や日本海への進出が増える中、「海空戦力の実戦的な統合運用能力の構築に向けた動きも見られる」と指摘した。

 ロシア軍による北方領土や千島列島での軍用空港整備や地対艦ミサイル配備などの活動にも触れた。

 年末に予定される防衛政策の指針「防衛計画の大綱」の見直しに向けては「宇宙、サイバー空間など新たな領域の活用が死活的に重要で、能力向上に本格的に取り組んでいくことが必要だ」との方針を示した。

 一方、自衛隊部隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)やイラク派遣を巡って昨年から相次いで発覚した日報問題を踏まえ「適切に行政文書を管理し、情報公開請求に応じることは防衛省・自衛隊の重要な責務」と明記した。【秋山信一】

骨子

・北朝鮮の核・ミサイル開発はこれまでにない重大かつ差し迫った脅威。米朝首脳会談後も脅威の認識は変わらず

・中国は軍事力をより迅速に発展。海洋での力を背景にした現状変更の試みなど高圧的な対応を継続

・北方領土や千島列島で活発化するロシア軍の動向を注視

・宇宙やサイバー空間など新たな領域の能力を向上

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