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NAFTA

米とメキシコ合意 車関税ゼロの条件厳格化

メキシコのペニャニエト大統領と電話協議を行うトランプ米大統領=ワシントンのホワイトハウスで2018年8月27日、AP

 【ポートランド(米西部オレゴン州)清水憲司】トランプ米大統領は27日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐり、メキシコとの間で大筋合意したと発表した。自動車関税をゼロにする条件を厳格化する。米政権高官は「従来のNAFTAだけでなく、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)以上の内容だ」と成果を強調した。今後はカナダと交渉し、早期妥結を目指す。ゼロ関税に新条件が適用されれば、日系自動車各社は日本製部品を使いにくくなるなどし、サプライチェーン(供給網)の見直しを迫られそうだ。

     トランプ氏は27日、メキシコのペニャニエト大統領と電話協議し、「両国にとって素晴らしいディール(取引)だ」と述べた。「米国メキシコ通商協定と呼び、NAFTAという名称はやめにする」と語ったほか、カナダが妥協しない場合、発動を検討中の自動車・同部品の輸入制限を課す方針も示し、「発動する方が簡単だが、交渉の方がカナダにとって良いだろう」と圧力をかけた。米国はカナダとの交渉が不調に終わった場合、メキシコとの新たな2国間協定として発効させる構えだ。

     米政府によると、NAFTA域内で一定以上の部品を調達したクルマを対象に、関税をゼロにする基準「原産地規則」について、米メキシコ両国は現行の62・5%から75%に引き上げることで合意。その上で賃金の高い米国とカナダでの調達比率を40~45%にするよう求める新たな条件も導入する。

     日系も含む自動車各社は、現行のNAFTAの下、人件費が米国やカナダの3分の1程度と安いメキシコを対米輸出の生産拠点に活用し、関税ゼロのメリットを受けてきた。しかし、今回の米メキシコ合意に基づいて原産地規則の厳格化が実施されると、各社はサプライチェーンの見直しを迫られそうだ。高級車を中心に日本産部品も多く活用している日系メーカーは米国勢に比べて米国内での調達比率が低く、ゼロ関税基準に適合するには生産体制の整備に相当額の投資負担が発生し、競争上不利になる可能性がある。

     米メキシコ両国は農業分野の関税は従来の枠組みを維持。一定期間ごとに協定を見直し、3カ国が存続に同意しない限り協定を廃止する「サンセット条項」は、トランプ政権が態度を軟化させ、6年ごとに協定を見直す形で折り合った。

     トランプ政権はカナダとの交渉も週内に決着させたい考え。自動車分野は同意する見通しだが、乳製品の市場開放や投資家保護をめぐっては対立しており、妥結までに時間がかかる可能性もある。

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