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富山の庭園

「元気届けたい」原発事故で廃園のバラ園再現

氷見あいやまガーデン内に「双葉バラ園」を再現しようと奮闘する増井俊一社長=富山県氷見市で2018年8月25日、鶴見泰寿撮影
氷見あいやまガーデンに咲き始めた、岡田勝秀さん開発の双葉ばら園で唯一生き残ったバラ「ラバーズハート」=富山県氷見市で2018年8月25日、鶴見泰寿撮影

 東京電力福島第1原発事故で廃園に追い込まれた福島県双葉町の「双葉ばら園」が、富山県氷見市の西洋風庭園「氷見あいやまガーデン」で再現された。植栽されているのは、双葉ばら園で長年親しまれた「オールドローズ」や、原発事故の中、唯一生き残ったオリジナル品種など。ガーデンの関係者は「避難を続ける皆さんを勇気づけたい」と復興へ思いを込める。

     同原発から西約8キロにある同園は、園主の岡田勝秀さん(74)が1968年に開設。約6万平方メートルの園に750種7000株が栽培され、年間約5万人が訪れていたが、事故で全町避難となり、廃園を余儀なくされた。2015年には英国のウィリアム王子から手紙が届くなど国内外のバラ愛好家から復活を望む声が上がっていた。

     岡田さんは茨城県つくば市に避難した後も、「バラは我が子同然」と防護服で毎年、同園に足を運んでいる。ただ日常的に手入れができないためほとんど枯れ、唯一生き残った赤紫のオリジナル品種「ラバーズハート」を持ち出して苗木を増やした。

     苦境を知った園芸研究家の今井政代さん(71)=東京都板橋区=と、「福井ばら会」会長の坂本千恵子さん(69)=福井市=が「再現して岡田さんを励ましたい」と、ガーデンの増井俊一社長(71)に相談した。今井さんはオールドローズを、坂本さんは岡田さんから譲り受けたラバーズハートなど約150種を寄付し、増井社長は16年から園内の敷地約1000平方メートルを整備した。17年に植えて「オールドローズの谷」と名付け、今年3月に完成した。植栽から1年のため、まだまばらだが、白を基調に赤、黄など色とりどりのバラが今年初めて咲き、5~6月に見ごろとなった。ガーデンによると、ラバーズハートは来年1月ごろまで咲く見込みという。

     増井社長は「バラを咲かせることで、福島に元気を届けたい」と意気込む。岡田さんは「ローズの谷を見れば、再建の夢を持ち続けられる」と希望を抱く。【鶴見泰寿】

    バラが咲き誇る2010年6月の双葉ばら園、岡田勝秀さん提供
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