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アジア大会

ブータンから初女子ボクサー「もっと練習を」

ブータン初のボクシング女子代表としてアジア大会に出場したタンディン・ラモ(左)=2018年8月26日

 【ジャカルタ武内彩】ジャカルタ・アジア大会のボクシング競技に、「幸せの国」ブータンから初めて女子選手が出場した。普段は首都ティンプーで学生生活を送るタンディン・ラモ(20)。26日のフライ級初戦で敗れ、「もっともっと練習しないと世界では戦えない」と悔しさを募らせたが、同国のボクシング史に新たな一歩を刻んだ。

     ブータンはスポーツが盛んとは言えず、ラモは「女子選手が少なくて、スパーリングの相手もいない」と嘆く。それでも、身長158センチの物静かな女性は約3年間、地道に競技と向き合ってきた。最初は娘がボクシングをすることに戸惑っていた両親も、次第に応援してくれるようになったという。

     2017年にモンゴルであった大会で国際大会デビューを果たしたが結果を出せず、初勝利を目指して臨んだアジア大会は経験豊富な中国の常園(21)に敗れ、念願の初勝利はならなかった。試合後は「こんなに大勢の観客の前で試合をするのは初めてで緊張してしまった」と総合大会の雰囲気に驚いていた。

     アジア大会直前の7月に陸上の国内大会に出場し、3000メートルで優勝したブータンきってのアスリートだ。国内記録には一歩届かなかったものの、好記録をマーク。陸上界からも熱い視線を注がれるが、「ボクシングのトレーニングで長距離を走るから速くなったんだと思う。どちらも好きだけど、情熱が持てるのはボクシング」と思いを語る。

     ブータンはインドと中国に挟まれたヒマラヤ山脈に位置し、九州とほぼ同じ国土に約80万人が暮らす。経済成長だけではなく、自然環境の保護や伝統文化の伝承などを重視する独自の「国民総幸福量(GNH)」を提唱している。今大会には24選手を派遣し、うち女子は6人。伝統的に盛んなアーチェリーやテコンドーなどに出場した。

     帰り支度を整えて試合会場を去る際も、笑顔は一切見せなかった。勝ちたいという意識がこれまで以上に高まったという。「今のままでは勝てない」とラモ。2年後の東京五輪で、成長した姿を見せたい。

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