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アジア大会

被災地ロンボクの陸上選手、被災地思って走る

陸上男子100メートルで決勝に進んだインドネシアのゾフリ=ジャカルタで2018年8月26日、徳野仁子撮影

陸上男子100 18歳ゾフリが7位

 【ジャカルタ武内彩】26日夜のジャカルタ・アジア大会の陸上男子100メートル決勝でインドネシアのラル・ムハンマド・ゾフリ(18)が7位となった。7月末から大地震が相次ぎ、550人以上が死亡したインドネシア中部ロンボク島出身。10秒20と自己記録を更新し「僕が走る姿を見て、つらい状況や悲しみが和らげば」と被災地に思いを寄せた。

     ロンボク島では、7月29日から今月19日にかけてマグニチュード(M)6を超える地震が4回発生。これまでに少なくとも555人が死亡し、約40万人以上が避難生活を余儀なくされている。ゾフリが生まれ育った西プムナン村のある島北部も深刻な被害を受けたが、家族や親類は無事だった。ゾフリは「無事だと分かっているけど、やっぱり早く家族に会いたい」と本音も漏らした。地元自治体はがれきの除去に追われているが、復興は遠い道のりだ。

     中学時代の恩師がゾフリの才能に気付き、本格的に競技を始めた。今年6月に岐阜県で開かれたアジアジュニア選手権で10秒27で優勝。7月にフィンランドであったU20(20歳以下)世界選手権でも金メダルを手にした。インドネシア勢が同選手権でメダルを獲得するのは初めてという快挙で時の人になった。

     数年前に相次いで両親を亡くし、3人の兄姉が面倒を見てきた。生活は厳しく自宅は竹小屋で、ベッドも竹と古新聞製だったという。姉は地元メディアの取材に「フィンランドで金メダルをとる1年ほど前、新しい靴を買うのに40万ルピア(約3200円)が必要だと言われたが、お金がなくて渡せなかった」と明かしていた。

     アジア最速を決めた男子100メートル決勝は10秒00で銅メダルだった山県亮太(26)=セイコー=も、故郷・広島を含む西日本豪雨の被災地に向け「前向きな気持ちになってもらえるように頑張りたい」との思いを込めていた。ともに次は、29日に予定される男子400メートルリレーに出場する。ゾフリは「いい結果が出せるように祈ってくれている家族のために走る」と誓った。

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