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訃報

藤田六郎兵衛さん64歳=能楽笛方藤田流十一世宗家

本丸御殿完成公開記念式典で演奏する藤田六郎兵衛さん=名古屋市中区の名古屋能楽堂で2018年6月5日、兵藤公治撮影

 能楽笛方藤田流十一世宗家、藤田六郎兵衛(ふじた・ろくろびょうえ、本名・昭彦=あきひこ)さんが28日午後、肝臓がんのため死去した。64歳。通夜は31日午後7時、葬儀は9月1日午前10時、名古屋市千種区千種2の19の1のいちやなぎ中央斎場。喪主は妻貞枝(さだえ)さん。

     1953年生まれ、名古屋市出身。祖父の故・十世藤田六郎兵衛重明の元で修行し、5歳で初舞台を踏んだ。同朋高校声楽科を経て名古屋音楽短大声楽科を首席で卒業した。80年に藤田流宗家を継承し、82年に家名の六郎兵衛を襲名した。西洋音楽にも造詣が深く、能楽師の傍ら、オペラやミュージカルにも出演。能楽でもオーケストラとの共演など伝統の枠を超えた舞台で知られる。2005年愛・地球博(愛知万博)では、能と狂言の合同公演で企画・構成・演出を担当。コンピューターグラフィックスを取り入れるなど大胆な舞台は好評を博した。11年に文化庁芸術祭大賞を受賞。

     今年3月に東京、京都、大阪で史上初めて能と狂言、文楽をコラボレーションした狂言風オペラ「フィガロの結婚」(芸術監督は観世流シテ方の人間国宝・大槻文蔵さん)の脚本・演出を手掛けた。公演直前に体調を崩して入院し、闘病を続けていた。

     藤田さんは生前、「能楽の歴史は650年、我が家は400年、私が使っている笛は430年前のもの」と話し、歴代が受け継いできた「萬歳楽(まんざいらく)」という銘の笛を吹いていた。

     「フィガロの結婚」でフィガロ役を藤田さんから指命されて演じた和泉流狂言方の野村又三郎さん(47)=名古屋市中区=は「名古屋を拠点にする笛方三流儀の一つ、藤田流を全国に広げた功労者。古典でも新作でも才能を発揮され、笛の音色がいつも新しく感じられた。3月の公演前にスタッフに『今度会えるかどうか分からない』とあいさつされて心配していた。6月にあった名古屋能楽堂の舞台でご一緒したのが最後になった」と悼んだ。【山田泰生】

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